日経平均は続伸、戻り高値更新も上値重い展開続く
25日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は4.18ドル高の42587.50ドル、ナスダックは83.27ポイント高の18271.86で取引を終了した。トランプ大統領が「相互関税」を巡り柔軟姿勢を示唆したことを好感した買いが続き、寄り付き後、上昇。その後、消費者信頼感指数の悪化で、景気減速懸念に相場は一時下落に転じた。ただ、長期金利の低下が支援し相場はかろうじてプラス圏を回復し終了。
米国株高を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。日経平均は38000円台を回復して取引を開始した後は、東京エレクトロン<8035>やファーストリテ<9983>
など値がさ株の一部が上昇したことで19日の戻り高値38128.58円を上回る場面も見られたが、買い一巡後は上げ幅をじりじりと縮小。引き続き上値の重さが意識される地合いとなった。
日経平均採用銘柄では、東京エレクトロンやファーストリテなど指数インパクトが大きい銘柄の上げが目立った。また、ソニーグループ<6758>、任天堂<7974>、コナミグループ<9766>などエンタメ系の銘柄は一部証券会社のポジティブなレポートを材料に買われた。このほか、住友鉱<5713>、三井金<5706>、三菱マテリアル<5711>など資源株も上昇。コニカミノルタ<4902>、三菱電機<6503>、いすゞ<7202>、清水建設<1803>、安川電機<6506>などが買われた。
一方、三菱重<7011>、日本製鋼所<5631>など防衛関連の一角が引き続き売られたほか、りそなHD<8308>、三菱UFJ<8306>など銀行株もさえない。このほか、自社株買い終了を発表した京成電鉄<9009>も売られた。三井化学<4183>、ヤマトHD<9064>、ニチレイ<2871>、マツダ<7261>、ホンダ<7267>などが下落した。
業種別では、その他製品、保険、非鉄金属、電気機器、空運などが上昇した一方、電気・ガス、サービス、輸送用機器、銀行、水産・農林などが下落した。
一部ではファーストリテなど一部値がさ株が強かったことから、先物に配当落ちに絡んだ買いが入っているとの声もある。ただ、NT倍率は13.5倍台半ばで目立った動きはみられない。配当落ちに係る先物買いの金額ベースではTOPIX先物の方が多いとの観測のため、本日は配当落ちに絡んだ先物買いは入っていないと考える。両指数とも上値の重い展開となっていることから、後場の日経平均も38000円水準手前でのもみ合いとなろう。
<AK>
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