東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が850を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、石油石炭、金属製品、機械、パルプ紙など10業種が上昇。一方、輸送用機器、保険、電気ガス、空運、サービスなど23業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>、キヤノン<7751>、信越化<4063>が堅調だった半面、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>、トヨタ<7203>が軟調だった。
前日の米国市場はテック株売りが継続。SOX指数やナスダック指数はともの続落したため、東京市場でもハイテク株を中心に売りが先行して始まった。ただ一本調子の下げに対する警戒感から押し目買いが入り、朝方の売りが一巡した後、日経平均はプラスに転じる場面もみられた。個別でも通期業績予想を上方修正したキヤノンや第1四半期の営業損益が黒字転換を果たした富士通<6702>などに投資マネーがシフトした。しかし、最大の注目イベントである日銀の金融政策決定会合を前にしたポジション調整の動きが続くなか、大引けにかけては下げ幅を広げる格好となった。
注目の日銀会合では、国債買い入れの減額規模と追加利上げの有無だろう。現在、月6兆円をめどとしている国債買い入れ額を2年程度かけて3兆円程度に減額する」というのがメインシナリオだ。また、米AI関連株を中心にこれまでの騰勢が一服し、成長への期待感がはく落しそうで、米AI関連株に下げ止まりがみられるかが注目されよう。米テック企業の決算内容も注意して見ていく必要がある。
<CS>
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