東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1300を超え、全体の8割を占めた。セクター別では、33業種すべてが上昇し、海運、保険、輸送用機器、非鉄金属、サービスの上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、ソフトバンクG<9984>が堅調だった半面、富士フイルム<4901>、セコム<9735>、ニトリHD<9843>、三菱電<6503>が軟化した。
注目されたFOMCでは、0.5%の大幅利下げが決まった。その後、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が記者会見で、「今回の決定を受けて、これが新しいペースだと捉えるべきではない」と述べたことから、今後の利下げペースは緩やかになるとの見方につながり、為替市場では、円安が進んだ。イベント通過によるアク抜け感が強まるなか、日経平均の上げ幅は一時1000円を超えた。また、「損保業界が政策保有株の全廃に踏み切ることが分かった」と報じられたことが材料視され、損保株など金融セクターの強さが目立った。
あすの正午ごろには日銀の金融政策決定会合の結果が判明する予定だ。今回の日銀会合では、政策金利の据え置きが予想されているが、その後の植田和男総裁の記者会見での発言には注目が集まっている。前回の日銀会合での植田氏の発言がタカ派となったことをきっかけに、株式市場は大きく下落したという記憶が鮮明に残っているだけに、今回も植田総裁の発言を見極めたいと考える向きが多い。ただ、本日の動きをみても先回り的に動きていると考えられ、日銀会合通過後は上を仕掛けてくる動きが意識されそうだ。
<CS>
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