日経平均は大幅高で3日続伸、米国株高などを材料視した展開に
24日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は486.83ドル高の40093.40ドル、ナスダックは457.99ポイント高の17166.04で取引を終了した。中国がトランプ政権との協議を現状で行っていないとし、協議のために対中関税の全面撤回を求める強い姿勢を表明したため対中関係の悪化を警戒し、寄り付き後は下落。その後、クリーブランド連銀のハマック総裁が6月利下げの可能性を示唆したため期待感が高まり切り返した。さらに、トランプ大統領が記者団に「我々は24日の朝も中国と協議した」と発言したことで警戒感が緩和し続伸。
米国株の続伸を材料に東京市場は買い優勢で取引を開始。日経平均は35300円台でスタートした後はじりじりと上げ幅を広げ、4月2日以来の35600円台まで上昇した。
朝方、日米財務相会談を終えた加藤財務大臣が「米国から為替水準の目標や、それに対する枠組みの話は全くなかった」と発言したこともあり、円安是正への警戒感などが後退。為替は1ドル143円台で推移するなど前日比で円安ドル高に振れたことなども材料視された。
日経平均採用銘柄では、26年3月期純利益が前期比77%増の3900億円になる見通しと自社株買いを発表した富士通<6702>が買い優勢となったほか、ニデック<6594>も決算が材料視されて大幅高。前期過去最大の赤字を発表した日産自<7201>は堅調推移となった。また、ソシオネクスト<6526>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、SUMCO<3436>、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体株が総じて上昇。このほか、フジクラ<5803>、太陽誘電<6976>、古河電工<5801>、安川電機<6506>、三菱電機<6503>などが買われた。
一方、決算発表通過で材料出尽くし感が意識されて日野自動車<7205>が続落したほか、長谷工<1808>、東京建物<8804>など不動産株の一角も売られた。このほか、荏原製作所<6361>、日本ハム<2282>、アサヒ<2502>、イオン<8267>、ニチレイ<2871>などが下落した。
業種別では、非鉄金属、電気機器、その他製品、海運、ガラス・土石などが上昇した一方、パルプ・紙、空運、ゴム製品、繊維の4セクターが下落した。
企業の決算発表が徐々に増えており、個別対応の相場展開となりつつある。外部環境の改善を受けて、日経平均は後場もしっかりとした推移となりそうだ。本日は、12時台にゼオン<4205>、13時台に第一三共<4568>、東京製鐵<5423>、ゼンリン<
9474>、14時台にトヨタ紡織<3116>、豊田合成<7282>、スカパーJ<9412>、15時台にジェイテクト<6473>などが予定されている。
<AK>
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