日経平均は急反落、「石破ショック」で円急騰、指数は後場一段安に
5738.17ptで取引を終了した。8月PCE価格指数でインフレ鈍化基調の継続が証明され、予想以上の鈍化ペースを受けて大幅利下げ観測が支援して続伸した。ミシガン大消費者信頼感指数も予想を上回りダウは一段高。終盤にかけ、中東情勢の悪化懸念に失速も過去最高値を更新した。ナスダックは半導体のエヌビディアの下落が響き、下落に転じ、相場はまちまちで終了した。
週末の米国市場がまちまちとなるなか、日経平均は大幅安で取引を開始した。先週末にかけて、自民党総裁選に絡んで高市氏の勝利を織り込んだポジションが積みあがっていたが、石破氏の逆転でこれらが一気に剥がれる格好となり、26日と27日の上昇分を吐き出す展開となった。石破氏は金融所得課税や法人税などへの課税強化に対して前向きな姿勢を示していたことから、マーケットの警戒感は強く、落ち着きどころを模索する展開となった。
大引けの日経平均は前営業日比1910.01円安(-4.80%)の37919.55円となった。東証プライム市場の売買高は26億5万株。売買代金は6兆1216億円。業種別では、輸送用機器、不動産業、証券・商品先物取引業、電気・ガス業、電気機器などが下落した一方、銀行業のみ上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は7.9%、対して値下がり銘柄は91.5%となっている。
日経平均採用銘柄では、東エレク<8035>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>
などの半導体関連株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株も軒並み下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、三菱重工業<7011>、リクルートHD<6098>、任天堂<7974>なども大幅安となった。
ほか、業績・配当予想を大幅に下方修正したASTI<6899>がストップ安売り気配、インバウンド需要や富裕層の消費減退懸念で三越伊勢丹<3099>などが値下がり率上位となった。
一方、三井住友<8316>やみずほ<8411>などの銀行株が堅調に推移。石破新総裁誕生で「地方創生」関連として物色されたチェンジHD<3962>、業績・配当予想の上方修正を発表した日本精線<5659>、防災関連銘柄として人気化しているモリタHD<6455>
などが大幅高となった。ほか、メディカル・データ・ビジョン<3902>、能美防災<6744>、りそなHD<8308>などが値上がり率上位となった。
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