■株式見通し:インデックス売買に振らされやすい需給状況には変わりがない
■前場の注目材料:ソフトバンクG<9984>携帯、1年以内に上場、役割分担を明確化
■決算チェック:資生堂は17年12月期業績予想を上方修正、市場の期待を大きく上回る
■インデックス売買に振らされやすい需給状況には変わりがない
8日の日本株市場は買い先行の展開になりそうだ。7日の米国市場では長期金利の上昇が嫌気されたが、連日の荒い値動きが一服したことが安心感につながりそうだ。NYダウは19ドル安と小幅な下落にとどまっており、昨日の時点でNYダウの200ドル安を織り込んでいた流れの中、ショートカバーが先行する格好になろう。
もっとも、不安要因が払拭された訳でもなく、戻り一巡後はこう着感の強い相場展開になりやすく、先物主導によるインデックス売買に振らされやすい需給状況には変わりがないとみられる。また、米国ではハイテク株の弱さが目立っており、指数インパクトの大きい東エレク<8035>などの戻りの鈍さが意識される可能性がある。
物色は決算を手掛かりとした個別での日替わり物色が中心になりそうだ。中小型株は直近の荒い値動きによって需給面での悪化が警戒されるが、一気に解消されていると考えられ、調整幅の大きい銘柄等には仕切り直しの動きも意識されそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■資生堂は17年12月期業績予想を上方修正、市場の期待を大きく上回る
資生堂<4911>は17年12月期の通期営業利益見通しを650億円から805億円(16年12月期は367億円)に引き上げている。売上高も従来予想9850億円を上回る1兆50億円(同8503億円)となり、ともに過去最高をさらに更新する見込み。プレステージブランドがグローバルで伸長し、全地域で強い成長を実現したことや、同社の強みを活かしたボーダレスマーケティングの効果により、日本・中国・トラベルリテールで成長に拍車がかかったことで、創業以来初めて売上高1兆円の大台を突破したもよう。日本の主要ブランドが高い成長を実現すると同時に、インバウンド需要を大きく獲得できたことも成長をけん引した。また、しわ改善新商品が日本のみならずアジアでも幅広く新規愛用者を拡大し、戦略どおり新しい市場の創出につながったという。第3四半期までの推移やインバウンド消費の好調などからある程度の好業績は想定されていたが、17年12月期営業利益の市場コンセンサスは690億円程度とされていた。今回の業績上方修正はこうした市場の期待を大きく上回り、ポジティブサプライズと捉えられるだろう。
■前場の注目材料
・12月景気動向指数、1985年以降で最高
・日銀、大規模な金融緩和を維持
・好業績銘柄への資金シフト
・シカゴ日経225先物(21830、+220)
・マザーズは上昇(1170.84、+0.19)
・日経平均は上昇(21645.37、+35.13)
・ソフトバンクG<9984>携帯、1年以内に上場、役割分担を明確化
・新東工<6339>大型鋳物向け鋳造装置の英社を買収、印・欧の需要取り込み
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 12月経常収支(予想:+1兆569億円、11月:+1兆3473億円)
<海外>
・特になし
<DM>
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