東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターではパルプ紙、金属製品、卸売、非鉄金属、食料品、サービスが堅調。半面、証券、その他製品、鉱業、情報通信、小売が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、キッコーマン<2801>、日立建機<6305>、アサヒ<2502>が堅調。一方で、KDDI<9433>、ソニー<6758>、ソフトバンクG<9984>が冴えない。
引き続きこう着感の強い相場展開ではあったが、いったんは割り込んだものの、心理的な節目の21500円が支持線として意識されている。且つテクニカル面では緩やかに上昇する25日線が支持線として意識されており、安心感につながる。FOMCの結果待ちであり、祝日を前にしてポジション圧縮の流れが強まりやすいところであったが、それでも大引けにかけて強含んでおり、売り方の買い戻しが優勢だったとみられる。また、配当再投資に伴う需給要因を意識する向きもあり、仕掛け的な流れにはなり難いことも、底堅さにつながっている。
祝日明けはFOMCの結果を受けた流れになるが、嫌気される格好となったとしても、期待先行での買いは積み上がっていないため、売り一巡後の底堅さが意識されやすい。一方で、ポジティブ視されるようだと、週末要因があるにせよ、21500円処でのもち合いが長かったこともあり、リバウンド基調が強まる可能性がある。また、来週からUSTR代表と米財務長官が北京を訪問し、中国の劉副首相と会談する見通しである。中国が米国の一部要求に抵抗していると報じられるなど不透明感もあるが、売り方にとってみれば、ポジションを圧縮しておきたいところであろう。その他、翌週には3月期企業の決算期末となるが、足もとで底堅い値動きが続いていることもあり、配当・優待の権利取り最終日を待たずに、これら対象銘柄への物色も強まりやすいだろう。
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