東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が860を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、鉄鋼、建設、機械、倉庫運輸、陸運など30業種が上昇。一方、水産農林、ガラス土石、繊維製品の3業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、中外薬<4519>、ファーストリテ<9983>が堅調だった半面、第一三共<4568>、ニトリHD<9843>、SMC<6273>、ソフトバンクG<9984>が軟化した。
前日の米国市場は、新規失業保険申請件数の予想以上に上昇したことなどが嫌気され、主要な株価指数は下落した。ただし、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は電話会談でさらなる貿易協議の実施で合意し、トランプ氏が「非常に良い会談だった」との認識を示したため、米中通商交渉に対する進展期待が高まった。ただ、今週は25日線が支持線として意識される一方で、200日線に上値を抑えられており、方向感の定まらない状況だった。
米雇用統計については、ADP雇用統計や新規失業保険申請件数が弱い結果となり、労働需給悪化への懸念が強まっているため、弱い内容はある程度織り込まれているだろう。利下げ時期を探るうえでも労働市場の鈍化が注目される。予想以上に弱い結果となれば、円買い・ドル売りに拍車がかかり、円高進行によるリスク回避の動きが週明けの東京市場で強まることが想定されそうだ。
<CS>
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