ただ、大引けにかけては経済対策への期待などから下げ渋る展開となった。
大引けの日経平均は前日比639.67円安の29544.29円となった。東証1部の売買高は16億0259万株、売買代金は3兆8556億円だった。セクターではほぼ全面安で精密機器、電気機器、銀行業などが下落率上位に並んだ一方、空運業のみが上昇となった。東証1部の値下がり銘柄は全体の81%、対して値上がり銘柄は15%となった。
個別では、米ハイテク株の大幅安を背景に東エレク<8035>、アドバンテス<6857>などの半導体関連株のほか、ソニーG<6758>、ダイキン<6367>、信越化学<4063>、キーエンス<6861>などの値がさ株を中心に急落。武田薬<4502>、日立製<6501>、リクルートHD<6098>、日本電産<6594>、村田製<6981>、三井物産<8031>など主力株も軒並み大幅に下落。米長期金利の上昇が追い風だった中ではあったが三菱UFJ<8306>なども大幅安。
そのほか、政府による保有株式売却の年内実施方針が伝わった日本郵政<6178>、第1四半期が大幅減益決算となったハニーズHD<2792>などが大幅安となり、今期の成長鈍化見通しや減配計画が嫌気されたヒマラヤ<7514>は下落率2桁台の急落で、公募増資の実施を発表したヒューリック<3003>と共に値下がり率上位に並んだ。
一方、9月末での緊急事態宣言の全面解除が正式決定し、10月からの行動制限緩和の期待を背景に、エイチ・アイ・エス<9603>やエアトリ<6191>などの旅行関連が大幅高、ANAHD<9202>などの大手空運株やJR東日本<9020>などの陸運大手も大幅に上昇、OLC<4661>などのレジャー関連も買い進まれた。前日までの急落が目立っていた海運大手では川崎汽船<9107>が大幅に反発。パンパシHD<7532>やIHI<7013>も大幅高で、日経平均急落のなかではあったがファーストリテ<9983>が小じかっりだった。
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