東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1100に迫り、全体の7割近くを占めた。セクター別では、非鉄金属、輸送用機器、繊維製品、鉱業など26業種が上昇。一方、保険、空運、サービス、精密機器など7業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、トヨタ<7203>、フジクラ<5803>、ソフトバンクG<9984>、NTTデータ<9613>が堅調だった半面、東エレク<8035>、コナミG<9766>、ディスコ<6146>、リクルートHD<6098>が軟調だった。
前日の米国市場は、メキシコ・カナダなどへの関税引き上げが実施されたことが嫌気され、主要3株価指数は下落した。しかし、「トランプ大統領がメキシコとカナダへの関税を巡り妥協案をまとめる見通し」との一部報道を受けて、関税政策に対する過度な不安感がやわらいだ。トランプ大統領の施政方針演説を前にした持ち高調整から日経平均はマイナスに転じる場面もあった。ただ、施政方針演説中に円相場が一時150円台へと円安に振れたほか、「米国で製造された自動車に限り自動車ローンの利子支払いを税控除の対象にしたい」との発言もあった輸出株が値を上げたことも相場を支えた。
日経平均は反発したが戻りは限定的だった。日本からの輸入品に対する関税政策への不安感は拭えていないほか、中国などへの関税発動による世界経済への悪影響が読み切れないだけに、腰の据わった買いが入らない状況に変わりはないだろう。再び、関税に関するネガティブな報道が出れば、相場は再び下げに転じる可能性もありそうだ。また、米景気の減速懸念も解消しておらず、目先はトランプ関税に関する報道や米景気動向を確認しながらの対応になりそうだ。
<CS>
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