■株式見通し:景気刺激策への期待から、短期的には中国関連などに値幅取り狙いの資金が向かう可能性
■めぶきFG、23/3下方修正 経常利益430億円←650億円
■前場の注目材料:TDK、東南ア・インド生産拡充、パワーインダクターなど供給網複線化
■景気刺激策への期待から、短期的には中国関連などに値幅取り狙いの資金が向かう可能性
21日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。20日の米国市場はプレジデントデーの祝日で休場だった。米国市場が休みだったこともあり、欧州市場についても薄商いのなかで小動きだった。グローベックスの主要な米株先物はマイナス圏で推移していることもあり、やや神経質にさせる可能性はあるものの、売り買いともに積極的にポジションを取りに行く動きは限られよう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の27470円(時間外)。円相場は1ドル134円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで寄り付きにつけた27520円を高値に27450円とのレンジ推移だった。5日線が27510円辺りで推移していることから、やや抵抗線として意識されそうである。休場明けの米国市場の調整が警戒されるようだと、持ち高調整の動きが入りやすくなりそうだ。一方で、日経平均は25日、75日線とのゴールデンクロス示現により、売り込みづらくさせてくることが考えられ、短期的に下に振らされる場面では押し狙いの買いに向かわせよう。
なお、バイデン米大統領が20日、ウクライナの首都キーウを予告なしに訪問した。ロシアの侵攻開始から1年を前に「世界各国が連合を組む」と支援継続に向けた国際社会の結束を強調した。一方で、中国がロシアに武器支援を検討しているとの報道が伝わるなか、地政学リスクが高まりそうだ。また、米中対立への警戒も意識されやすく、ハイテク株などへの物色を手控えさせる一方で、バリュー株にシフトさせることが見込まれよう。
なお、昨日の中国上海指数は2%を超える上昇となった。中国が景気刺激策を拡充し新型コロナウイルス関連の制限措置を緩和するのに伴い中国株のラリーが再開するとの見方を強めているようである。短期的には中国関連などに値幅取り狙いの資金が向かう可能性はありそうだ。もっとも、休場明けの米国市場の動向を見極めたいとのムードが強まる可能性もあるため、持ち高調整の動きには注意が必要だ。
■めぶきFG、23/3下方修正 経常利益430億円←650億円
めぶきFG<7167>は2023年3月期業績予想の修正を発表。経常利益を650億から430億円に下方修正した。23年3月期下半期の有価証券運用において、外国債券および国内債券のポートフォリオ再構築を進めている。第3四半期決算において一部損失を計上しているが、第4四半期においても取り組みを継続予定であり、現時点の損失見込みを考慮したようだ。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27531.94、+18.81)
・1ドル=134.20-30円
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・TDK<6762>東南ア・インド生産拡充、パワーインダクターなど供給網複線化
・日本ハム<2282>ソーセージ「シャウエッセン」生産集約、コスト競争力強化
・帝人<3401>アクセリードと共同出資会社、来年度内、非臨床創薬支援
・山一電機<6941>フィリピン事業拡大、ソケット増産
・ホソカワミクロン<6277>粉体受託加工を拡大、つくばに新工場
・ナブテスコ<6268>生産増強、今期設備投資額394億円、過去最高
・富士通<6702>5G仮想化基地局を増強、米エヌビディアGPU活用
・花王<4452>寒冷地機能性アスファルトを2倍超耐久化、水侵入防ぐ改質剤
・東邦チタニウム<5727>ニッケル粉増産、北九州に新工場
・小林製薬<4967>ベンチャーのオーガンテックに出資、毛髪・歯の再生医療支援
・住友化学<4005>アクリロニトリルで「ISCC PLUS認証」取得
・第一三共<4568>グローバルで人事評価共通化、2―3年内に開始
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・2月政府月例経済報告
<海外>
・09:30 豪準備銀行2月理事会議事要旨 <ST>
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