■デジタリフト <9244> 1,336円 (+300円、+29.0%) ストップ高
デジタリフト <9244> [東証G]がストップ高。11日の取引終了後、23年9月期の連結業績予想について、売上高を34億1100万円から36億1900万円へ、営業利益を7300万円から9400万円へ、純利益を3900万円から5400万円へ上方修正したことが好感された。今期の第2四半期から連結決算に移行したたため前期との単純比較はできないものの、一部大型顧客の受注が想定以上に増加したことに加えて、注力している新規顧客からの案件獲得が売上高・利益を押し上げるという。
■安江工務店 <1439> 1,399円 (+300円、+27.3%) ストップ高
安江工務店 <1439> [東証S]がストップ高。11日の取引終了後、第2四半期累計(1-6月)連結業績予想について、営業利益を2900万円から8000万円(前年同期500万円)へ、最終利益を300万円から3600万円(同600万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。先進的窓リノベ事業などの補助金制度利用ニーズの増加に伴う、サッシなどの納期遅延の影響で売り上げ計上の期ずれが発生し、売上高は34億5700万円から31億8900万円(前年同期比0.5%減)へ引き下げた。ただ、効果的な広告宣伝戦略による経費節減が寄与したほか、相対的に利益率の高い住宅リフォーム事業の業績が伸長したことなどが利益を押し上げたとしている。また、23年12月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視された。毎年12月末日時点で200株以上500株未満を保有する株主にクオカード2000円分、500株以上を保有する株主に同3000円分をそれぞれ贈呈するとしている。
■ERIHD <6083> 1,630円 (+300円、+22.6%) ストップ高
ERIホールディングス <6083> [東証S]がストップ高。建築物検査の民間最大手で、省エネ関連の法改正前の需要拡大が追い風となり、業績は好調に推移している。同社が11日取引終了後に発表した23年5月期決算は営業利益段階で前の期比21%増の23億2600万円と大幅な伸びを達成、過去最高利益更新が続いている。好業績を背景に株主還元を強化、前期年間配当は従来計画に10円上乗せした60円とする。更に、24年5月期の営業利益は、前期比3%増の24億円予想と収益成長トレンドが継続する見通しで、これを評価する買いを呼び込む形となった。
■WACUL <4173> 870円 (+150円、+20.8%) ストップ高
WACUL <4173> [東証G]がストップ高。同社はデジタルマーケティングや 人材マッチングビジネスを展開し、人工知能(AI)開発でも優位性を発揮している。時流を捉え、足もとの業績はトップライン・利益ともに拡大基調を強めており、11日取引終了後に発表した24年2月期第1四半期(23年3-5月)決算では、売上高が前年同期比5割増の4億2500万円、営業利益が同2.6倍となる6900万円と大幅な伸びを達成した。営業利益は通期計画の1億9100万円に対し、進捗率が36%に達した。業績増額修正期待が高まるなか、投資資金の攻勢が加速している。
■ボードルア <4413> 7,240円 (+1,000円、+16.0%) ストップ高
ボードルア <4413> [東証G]がストップ高。11日の取引終了後、24年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表した。営業利益は前年同期比2.4倍の2億6600万円と大幅な増益となった。同社はクラウドの導入支援やセキュリティー構築・運用など、ITインフラストラクチャーサービスを展開する。下期(9-2月)に業績が偏重するとするものの、第1四半期が大幅な増益で着地し、営業利益率が上昇したことを受け、一段の成長を期待した買いが集まったようだ。売上高は同52.8%増の16億7600万円と大幅な増収となり、営業利益率は15.9%(前年同期は10.0%)に上昇した。エンタープライズ顧客向けでは、1社あたりの平均売上高が大幅に伸びた。新入社員の求人採用費を計上しながらも売上高の増加で吸収した。
■ローソン <2651> 7,261円 (+1,000円、+16.0%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。ローソン <2651> [東証P]がストップ高。11日の取引終了後に3-5月期(第1四半期)決算を発表。売上高(営業収益)が前年同期比11.9%増の2641億円、純利益が同92.1%増の160億9500万円と好調な内容だったことから、これを好感した買いが集まった。人流の増加を追い風に主力の「国内コンビニエンスストア事業」が大きく伸び、全体業績を牽引。チケット販売などを手掛ける「エンタテインメント関連事業」も拡大した。なお、通期の増収減益見通しは据え置いた。
■タカキュー <8166> 100円 (+12円、+13.6%)
タカキュー <8166> [東証S]が続急騰。紳士服専門店だが、脱コロナで冠婚葬祭需要が増加し足もとの業績は回復傾向を強めている。11日取引終了後に発表した24年2月期第1四半期(23年3-5月)の営業損益は1億3900万円の黒字(前年同期は1億4500万円の損失)となり、赤字から脱却した。同時に通期計画の4000万円の黒字を超過しており、業績改善を材料視する形で投資資金を呼び込んだ。
■きずなHD <7086> 1,690円 (+195円、+13.0%)
きずなホールディングス <7086> [東証G]が急反騰。11日の取引終了後に発表した6月度の月次業績で、葬儀売上高が前年同月比27.8%増となり、28ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。ホール数が同19.1%増と増加したほか、葬儀件数、葬儀単価ともに増加した。
■タマホーム <1419> 3,570円 (+295円、+9.0%)
東証プライムの上昇率2位。タマホーム <1419> [東証P]が急反発。同社は首都圏郊外や地方を中心に注文住宅を展開、ローコスト系の販売戦略で需要を開拓している。11日取引終了後に発表した23年5月期決算は、値上げ効果による利益採算の改善を背景に、営業利益が前の期比12%増の132億6400万円と2ケタ成長を達成し過去最高利益を更新、続く24年5月期も同利益は6%増の141億円と増益トレンドを確保する見通し。前期の年間配当は従来計画に10円増額となる180円を実施し、今期は更に5円増配の185円を計画する。配当利回りは前日終値換算で5.6%と非常に高い。これを手掛かり材料に高水準の買いが集まった。
■シリコンスタ <3907> 1,705円 (+140円、+9.0%)
シリコンスタジオ <3907> [東証G]が急反発。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(22年12月-23年5月)連結決算が、売上高23億5400万円(前年同期比16.6%増)、営業利益2億4200万円(同2.8倍)、純利益1億8400万円(同5.8倍)と、通期計画の営業利益を上回って着地したことが好感された。主力の開発推進・支援事業で、エンターテインメント業界からの受託開発案件の引き合いが多かったことに加えて、オンラインゲーム向けのサーバー開発・運用が共に堅調に推移した。また、エンターテインメント業界におけるクリエイティブ人材の正社員需要が底堅く、人材事業も好調だった。23年11月期通期業績予想は、売上高44億9400万円(前期比0.4%減)、営業利益2億2800万円(同40.3%減)、純利益1億4900万円(同41.2%減)の従来見通しを据え置いている。
■アトラエ <6194> 815円 (+46円、+6.0%)
東証プライムの上昇率3位。アトラエ <6194> [東証P]が続急伸。11日の取引終了後、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]と企業の組織力や企業価値向上を支援する合弁会社設立に向けた基本合意書を締結したと発表しており、好材料視された。合弁会社は組織力向上のデジタルソリューション「SMBC Wevox」の提供や従業員エンゲージメントを始めとする組織力のデータをもとにした組織課題解決の提案、非財務情報と財務情報の相関分析などによる企業価値向上のアドバイザリーなどを行う計画。詳細は今後協議する予定としている。
■ZHD <4689> 387.7円 (+20.7円、+5.6%)
東証プライムの上昇率4位。Zホールディングス <4689> [東証P]が急反発。同社の子会社である決済アプリ企業のPayPayに関し、通信大手のソフトバンク <9434> が上場先について米国市場を軸に検討していることが分かったと、12日の取引時間中に報じられた。米国のほうが、テック企業の価値がより高く評価される傾向にあることが背景にあるようだ。同じくPayPayを傘下に持つソフトバンクの株価も上昇した。報道によると、ソフトバンクはかねてからPayPayの新規上場に意欲を示していたが、上場先には言及してこなかった。急成長するPayPayの資金化に向けて今後、準備を本格化するとしている。
■リッジアイ <5572> 2,536円 (+133円、+5.5%)
Ridge-i <5572> [東証G]が8日ぶり急反発。12日、生成AI活用コンサルティングサービスの提供を開始したと発表しており、これが材料視された。同サービスは、生成AIの活用に向けたDX戦略の構築からAIシステムの設計・開発、オペレーションの構築、人財育成までワンストップで提供するというもの。既に大手自動車メーカーや産業材製造業、大手総合家電メーカーなどと具体的な取り組みを始めているという。
■パルHD <2726> 4,050円 (+195円、+5.1%)
東証プライムの上昇率5位。パルグループホールディングス <2726> [東証P]が4日続急伸。11日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることにより、株式の流動性の向上及び投資家層の拡大を図ることが狙いという。効力発生日は9月1日。また、同時に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高469億9100万円(前年同期比19.9%増)、営業利益57億700万円(同29.0%増)、純利益40億4900万円(同31.9%増)と大幅増益となったことも買い材料視された。雑貨の3コインズ事業が堅調なほか、衣料事業でタウン系の急回復に加え、カジュアル系のブランドでも前年来の勢いが衰えなかった。雑貨事業の粗利も回復基調にあり、2年連続で第1四半期として売上高・利益の最高を更新した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高1772億2000万円(前期比7.7%増)、営業利益166億2000万円(同5.0%増)、純利益103億8000万円(同4.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■ニトリHD <9843> 17,165円 (+705円、+4.3%)
東証プライムの上昇率10位。ニトリホールディングス <9843> [東証P]が大幅高で3日続伸。12日の外国為替市場でドル円相場は一時1ドル=139円台半ばまでドル安・円高が進行した。6月30日に1ドル=145円台に乗せた後、急ピッチな円高が進行しており、ニトリHDなど円高メリット株の支援材料となったようだ。11日の米国市場で長期金利は4%を下回る水準に低下した。一方、日銀の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)が修正されるとの思惑から、国内の長期金利に上昇圧力が掛かっている。日米金利差が縮小するとの見方をもとに、円売りポジションを解消する目的の買いが続いたようだ。円高メリット株とされる神戸物産 <3038> [東証P]やワークマン <7564> [東証S]も堅調に推移した。
■TSIHD <3608> 863円 (+34円、+4.1%)
TSIホールディングス <3608> [東証P]が大幅続伸。11日の取引終了後に発表した6月度の月次売上情報で、小売店とオンラインショップを合わせた既存店売上高が前年同月比6.3%増となり、6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。小売店が同8.7%増となり牽引役となった。
■イズミ <8273> 3,466円 (+121円、+3.6%)
イズミ <8273> [東証P]が大幅反発。11日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高1143億1400万円(前年同期比3.8%増)、営業利益81億5000万円(同3.6%増)、純利益55億2900万円(同4.4%増)と増収増益となったことが好感された。消費者のウィズコロナへの急速な意識シフトが進むとともに、繰り越し需要の解消も相まって、「ゆめタウン」の業績が好転した。またテナント、ライフスタイルも好調に転じ、利益の押し上げに貢献した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高4766億円(前期比3.6%増)、営業利益310億円(同7.9%減)、純利益191億円(同17.6%減)の従来見通しを据え置いている。
■コーナン <7516> 3,600円 (+110円、+3.2%)
コーナン商事 <7516> [東証P]が大幅反発。11日の取引終了後に24年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。最終利益は前年同期比11.0%増の55億2300万円で、中間期の計画(85億円)に対する進捗率は約65%と順調な滑り出しとなり、買い安心感をもたらしたようだ。営業収益は同3.3%増の1150億8000万円だった。職人向けのPRO業態が堅調に推移したほか、ペット用品や園芸用品が好調だった。
■セブン&アイ <3382> 6,174円 (+174円、+2.9%)
セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が7日ぶり反発。ローソン <2651> [東証P]が3-5月期好決算を手掛かりに12日物色人気化するなか、今後決算発表を控える同業各社に業績期待の思惑買いが広がった。12日に決算発表予定のミニストップ <9946> [東証P]は上げ足を強め年初来高値更新、13日発表予定のセブン&アイは7日ぶり反発、ローソンと提携するスリーエフ <7544> [東証S]も上昇した。
■キャンドゥ <2698> 2,583円 (+69円、+2.7%)
キャンドゥ <2698> [東証S]が反発。11日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高199億3000万円、営業利益2億5400万円、最終利益5100万円となり、前期は決算期変更に伴う変則決算のため単純比較はできないものの、通期計画の営業利益を上回って着地したことが好感された。インフレ進行に伴う生活防衛意識の高まりと、顧客ニーズに沿った趣味趣向品による集客増が奏功し、既存店売上高が前年同期比4.7%増と伸長したことが寄与した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高787億円、営業利益2700万円、最終損益7億300万円の赤字の従来見通しを据え置いている。
※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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