■株式見通し:UBSによるクレディ・スイス買収を受け、銀行株への買戻しが強まればセンチメント改善に
■バンナムHD、23/3下方修正 営業利益 1120億円←1280億円
■前場の注目材料:関西電力、電力調整力を即推定、系統慣性監視システム開発
■UBSによるクレディ・スイス買収を受け、銀行株への買戻しが強まればセンチメント改善に
20日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。17日の米国市場はNYダウが384ドル安だった。米当局の監督下におかれたシリコンバレー銀行の親会社だったSVBファイナンシャルがニューヨーク連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻したことから、金融システムへの不安が再燃した。トリプルウィッチングにあたり先物やオプション満了に絡んだ売りも加速した可能性もあった。シカゴ日経225先物は大阪比320円安の26710円。円相場は1ドル132円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物は開始直後に27150円まで買われる場面が見られたものの、米国市場の取引開始後は軟調推移となり、75日、200日線が位置する27000円水準が上値抵抗線として意識されている。一方で、スイスの金融大手クレディ・スイスについて、同じくスイスの金融大手であるUBSが買収することで合意したと発表した。買収総額は約4200億円になると報じられている。これを受けて金融システム不安が和らぐ格好となり、売り一巡後は買い戻しの動きをみせてくる可能性はありそうだ。
ただし、先物市場では27000円水準が上値抵抗として意識されていることもあり、同水準を捉えてくるかを見極めることになりそうだ。また、UBSによるクレディ・スイス買収を受けて、メガバンクなど金融株を買い戻す動きが強まるかが注目される。メガバンクへのショートカバーが強まるようだと、これが先物市場での買い戻しの動きに向かわせる可能性はあるだろう。また、日経平均においても27300円前後に位置する75日、200日線が抵抗線として意識されているため、売り一巡後に同水準をクリアしてくるようだと、センチメント改善につながる。
祝日を前に積極的な売買は手控えられやすいものの、グローベックスの米株先物が強い動きをみせてくるようだと、リバランスの動きは強まりやすいだろう。祝日明けの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まる可能性はあるものの、センチメント改善が見込まれるなか、足もとで強い動きが目立ってきた中小型株などへは、個人主体による値幅取り狙いの動きが強まりそうだ。
■コーセル、3Q営業利益 61.2%増 34.07億円
コーセル<6905>が発表した2023年5月期第3四半期業績は、売上高が前年同期比23.2%増の252.73億円、営業利益は同61.2%増の34.07億円だった。国内では半導体製造装置関連を中心に調整局面にあるものの、同社製品のリードタイム長期化に伴い、依然として先々を見込んだ手配需要が継続している。米国では、部品材料の入手難に対する懸念から、先行手配に伴う需要が一部で見られたものの、需要は徐々に落ち着きを取り戻しつつある。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27333.79、+323.18)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・関西電力<9503>電力調整力を即推定、系統慣性監視システム開発
・ダイキン<6367>豪州に新工場棟、20億円投資、エアコン増産
・豊田織<6201>フォーク国内出荷停止、排ガス試験で不正
・NTT<9432>KDDIと提携、光通信網技術を世界標準に
・丸紅<8002>ポルトガルで実証、天然ガスパイプラインにグリーン水素注入
・西菱電機<4341>発券機システム事業を表示灯に売却
・トヨタ<7203>水素エンジン車開発で新たに9社と連携、24時間耐久レース参戦
・アネスト岩田<6381>EV新興と提携、納車前整備担う
・大日印<7912>大日印など、可溶性の微小粒子開発、細胞培養の効率アップ
・ローム<6963>パワー半導体を米社に提供、モジュール小型化に貢献
・三菱ケミG<4188>リチウム電池の熱制御向上、新素材を量産
・三菱マテリアル<5711>東工大と新結晶構造の酸化スズ合成に成功、可視光を幅広く吸収
・新日本電工<5563>信州大などと新イオン交換無機結晶を開発、水処理循環装置に活用
・エア・ウォーター<4088>子会社に医療機器事業を承継、一貫体制強化
・三井化学<4183>米・人工肩関節メーカーに出資、事業機会を探索
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:15 中・1年物ローンプライムレート発表予定(現行3.65%) <ST>
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