■決算を手掛かりとした個別での対応に
■花王、23/12下方修正 営業利益600億円←1200億円
■前場の注目材料:三菱UFJ、グループ会社の銀行、米地銀大手に1300億円追加出資
■決算を手掛かりとした個別での対応に
4日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが66ドル安、ナスダックは13ポイント安だった。金利上昇が警戒されているなか、売り優勢の展開だった。7月の米ISM非製造業景況指数やサービス業PMIが予想を下回ったことも売り材料となり、軟調推移となった。しかし、米雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えて様子見気配も強く、下値も限定的。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比250円安の31930円。円相場は1ドル142円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションの開始早々に31660円まで売られる場面が見られた。その後は下げ幅を縮めているが、32000円辺りでの戻り待ちの売り圧力は警戒されやすいだろう。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いにとどまりそうである。
なお、米国市場の取引終了後に決算を発表したアップルは時間外取引で下落した一方で、アマゾン・ドット・コムは7%を超える上昇を見せており、指数インパクトの大きい値がさ株への下支えになりそうである。足もとでは日経平均型の売りが目立っていることもあり、NT倍率の低下傾向も目立つ。NT倍率は200日線水準まで低下してきたこともあり、NTショート(日経平均売り・TOPIX買い)の巻き戻す動きが意識されてくる可能性はありそうだ。
米雇用統計の発表を控え積極的な売買は手控えられやすく、足もとの急ピッチの調整によって持ち高調整の動きは継続しそうだが、一方で、売り方にとっても日経平均の32000円割れが意識されるなか、いったんは買い戻しの動きに向かわせる可能性もありそうだ。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。
物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別での対応になりそうだ。昨日は上方修正を発表したサンリオ<8136>がストップ高まで買われており、好決算銘柄に対する物色意欲は強く、日経平均の下落に対して冷静さがうかがえる。なお、昨日の引け後に発表された決算では、GSユアサ<6674>、日東紡<3110>辺りが注目されよう。
■花王、23/12下方修正 営業利益600億円←1200億円
花王<4452>は2023年12月期業績予想の修正を発表。営業利益を1200億円から600億円に下方修正した。既存ビジネスでの業績予想に変更はないが、中期的な収益改善と事業基盤の強化を図るべく構造改革を実施する。これに伴い約600億円の構造改革費用を計上する見通しとなった。
■前場の注目材料
・VIX指数は低下(15.92、-0.17)
・米原油先物は上昇(81.55、+2.06)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・日本酸素HD<4091>グループの大陽日酸、26年めどネオン国産化、半導体向け希ガス増産
・花王<4452>中国の紙おむつ生産終了、構造改革費600億円計上
・三菱UFJ<8306>グループ会社の銀行、米地銀大手に1300億円追加出資
・大和ハウス<1925>熊本に工業団地、半導体関連など需要見込む
・日精樹脂<6293>電動化を好機に、射出成形機で加工提案
・リケン<6462>グループ会社、車載機器のEMC試験装置発売、次世代車開発を支援
・浜松ホトニクス<6965>電子管製造で静岡に新棟、医療用シンチレーターなど生産能力2倍
・JFE<5411>JFEスチール、インドで電磁鋼板生産、合弁と940億円投資
・JFE<5411>JFEスチールの大単重厚鋼板、洋上風力に採用
・出光興産<5019>系統用蓄電池参入、レノバなどと新会社、姫路の製油所跡地に設置
・INPEX<1605>日本製鉄など3社でCO2回収・貯留調査、JOGMECから委託
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪準備銀行四半期金融政策報告 <ST>
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