■ニデックが指数を下支え
■ニデック、1Q営業利益 34.7%増 601億円
■前場の注目材料:AGC、反射防止フィルム開発、明所でも高コントラスト
■ニデックが指数を下支え
21日の日本株市場は、米ハイテク株安が重荷になりそうだ。20日の米国市場は、NYダウが163ドル高、ナスダックは294ポイント安だった。週次失業保険申請件数が2カ月ぶりの低水準となるなど労働市場は依然強く、景気見通しの改善期待から買い先行。景気後退を回避することが可能との楽観的見方や予想を上回る決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソンが買われ、NYダウは終日堅調に推移した。一方で、テスラが大きく下げたことがハイテク株への重荷となり、ナスダックは下落。シカゴ日経225先物清算値は、日中大阪比80円安の32330円。円相場は1ドル140円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32230円まで売られる場面が見られた。テスラの下落については前日の時間外取引での弱い値動きから織り込まれているだろうが、他のハイテク株へ売りが波及していたこともあり、日経平均は昨日の大幅な下げに対する自律反発が意識されるものの、大きなリバウンドは期待しづらいだろう。
また、ニデック<6594>の決算が予想を上回ったこともあり、指数の下支えとなることが期待される。一方でディスコ<6146>の上期計画はコンセンサスを下回っており、ニデックの効果も限られそうである。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、全体としてはこう着感の強い相場展開が見込まれそうだ。
そのため、物色としては前日の大幅な下げに対する自律反発を期待しつつも、ハイテク株の重さが意識されてくるようだと、内需系にシフトしやすい。米金融株が買われていることもあり、メガバンクなどへの波及がありそうだ。また、円相場は1ドル140円台を回復してきたこともあり、自動車など輸出関連の一角には買いが意識されそうである。そのほかは、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄への短期的な値幅取り狙いの商いが中心になろう。
■ニデック、1Q営業利益 34.7%増 601億円
ニデック<6594>が発表した2024年3月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比4.8%増の5660.55億円、営業利益は同34.7%増の601.52億円だった。前年同期は営業赤字だったEV向け部品を含む車載事業は、製品構成の変化や固定費削減などで3四半期ぶりに黒字になった。一方、中国のEV市場の台数成長率は鈍化したとしている。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(35225.18、+163.97)
・1ドル=139.90-00円
・米原油先物は上昇(75.65、+0.36)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・AGC<5201>反射防止フィルム開発、明所でも高コントラスト
・そーせい<4565>スイス製薬企業の日本・アジア事業を650億円で買収
・NTT<9432>NTT東など3者、ベニザケの陸上養殖に成功、福島で試験販売
・三井物産<8031>長谷工コーポなど7社、サーモン陸上養殖のFRDに210億円出資
・中部電力<9502>JERA、サウジファンドとグリーン水素生産で覚書
・リネットジャパンG<3556>グループ会社が豊通と、プラ玩具回収・再資源化、愛知で小売りと連携
・トヨタ自<7203>調達価格引き上げ、下期も取引先支援
・日産自<7201>テスラの充電規格採用、米・カナダ向けEV対象
・三菱ケミG<4188>UAE社とPP製造調査、CO2・グリーン水素由来
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 6月全国消費者物価指数(生鮮食品除く)(前年比予想:+3.3%、5月:+3.2%)
<海外>
・特になし <ST>
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