東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1300に迫り、全体の8割近くを占めた。セクター別では、空運を除く32業種が上昇。海運、証券商品先物、電気ガス、鉱業、銀行の上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、アドバンテス<6857>、KDDI<9433>が堅調だった半面、ダイキン<6367>、トレンド<4704>、ソフトバンクG<9984>、資生堂<4911>が軟化した。
前日の米国市場は、決算を受けて売られる場面も見られ、業績期待が後退する格好となったものの、米卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回り、インフレ圧力緩和が示されたことが下支えとなった。日経平均は続伸で始まった後に下落に転じる場面も見られたが、押し目買い意欲の強さが窺えた。年初からの株価上昇で買い遅れている投資家が多いとみられ、海外勢による株価指数先物への買いが断続的に入ったほか、新NISAに伴う個人マネーが高配当銘柄などにも流入しているとの観測もあり、日経平均の上げ幅は一時430円を超えた。
短期的には連騰警戒感や高値警戒感から相場の過熱感を指摘する声も聞かれる。ただ、本日は、東証がこの後、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」企業を公表するため、企業の経営変革を期待した買いが続いており、今後は変革を進めるバリュー株に投資妙味が出てくる可能性があるとの指摘が聞かれる。目先は戻り待ちの売りをこなしながら堅調展開が続くと想定される。
<CS>
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