東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が900を超え、全体の約過半数を占めた。セクター別では、保険、電気ガス、鉄鋼、食料品など16業種が上昇。一方、空運、不動産、海運、証券商品先物など16業種が下落し、パルプ紙は変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、東京海上<8766>、リクルートHD<6098>、資生堂<4911>、キッコーマン<2801>、花王<4452>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、エムスリー<2413>、塩野義<4507>が軟調だった。
前日の米国市場では、長期金利が上昇したことや、中国の上海工場の減産が長期化するとの思惑からEV大手のテスラが11%安と急落したほか、iPhone供給をめぐる懸念から米アップルも2021年6月以来の安値を記録したことも響き、ナスダック指数やSOX指数が下落した。これを映して、東京市場でも売りが優勢となった。また、日銀が取引開始前に、今月19-20日の金融政策決定会合の主な意見を公表。現状では金融緩和継続が適当としつつ「いずれかのタイミングで検証を行い、効果と副作用のバランスを判断していくことが必要」との意見があったことが示され、さらなる政策修正への思惑が積極的な売買を手控えさせたようだ。
なお、本日は年末を前に薄商いのなか、短期筋の売りに相場は下落した格好との見方が多い。また、日銀の政策修正への思惑について、市場の一部からは「きょうの値動きを見る限り、あまり材料視されておらず、今後も政策修正への思惑が強まる際には警戒が必要」との指摘も聞かれるなど、先行き不透明感は残っている。
<FA>
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