東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、繊維製品、精密機器、鉱業、非鉄金属、水産農林、鉄鋼など29業種が上昇。一方、空運、陸運、倉庫運輸、銀行の4業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、信越化<4063>、テルモ<4543>、ダイキン<6367>、リクルートHD<6098>がしっかりだった半面、資生堂<4911>、日本電産<6594>、SUBARU<7270>、JT<2914>が軟化した。
米CPIを受けて米金利が低下したことから、高PER(株価収益率)のハイテク関連株買いが東京市場にも波及した。また、米ユナイテッド航空が米ボーイングに中型機「787」を最大200機発注したと発表したことを受けて、ボーイングに炭素繊維を供給している東レ<3402>が大幅に続伸したほか、航空機向けのチタン需要が伸びるとの思惑から大阪チタ<5726>、東邦チタニウム<5727>、航空機向けの内装品を手掛けるジャムコ<7408>にも買いが波及するなどボーイング関連株が賑わった。
投資家の関心はFOMCの結果とパウエルFRB議長の会見内容となるが、直近の値動きからはアク抜けが意識されやすい状況であろう。FOMCでは0.5%の利上げはすでに織り込まれており、焦点はドットチャートで2023年末の政策金利が引き上げられるのかが焦点だろう。また、今回の利上げにより、「十分に制限的な金融政策スタンス」に近付きつつあることから、「継続的な利上げ」の文言を緩めてくるかが注目されそうだ。いずれにせよ、ナイトセッションで大きく動くと見られ、日中はリバランスの動きに向わせそうだ。
<FA>
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