日経平均は小幅反発、円安を追い風に切り返す展開に
21日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は15.57ドル高(+0.04%)の39150.33、ナスダック指数は32.23ポイント安(-0.18%)の17689.36、S&P500は8.55ポイント安(-0.16%)の5464.62で取引を終了した。寄り付きはまちまち。米国株関連オプションの満期日が集中する「トリプルウィッチング」で持ち高調整の売りが出た一方、出遅れ感のある銘柄などへの買いが支えた。ナスダックは前日に続き半導体のエヌビディアやマイクロン・テクノロジーが売られたことが重しとなった。
先週末の米ハイテク株が安かったことから、東京市場はやや売り優勢で取引を開始した。日経平均は小安くスタートした後は下げ渋り、切り返す動き。前営業日終値水準より少し上でのもみ合いとなったが、引き続き底堅い展開となった。週初ということもあり商いは閑散、プライム市場の前場の売買代金は1.5兆円に留まった。
日経平均採用銘柄では、日本ハム<2282>、大塚ホールディングス<4578>が証券会社の投資判断引き上げを材料に買われたほか、円安ドル高を材料にトヨタ自<7203>、ホンダ<7267>など自動車株の一角もしっかり。このほか、中外製薬<4519>、アステラス製薬<4503>、武田薬<4502>など製薬株も買われた。
一方、グロース市場にアルバイト仲介アプリのタイミーが上場するとのことから競争激化が嫌気されてメルカリ<4385>が売られた。住友鉱<5713>、出光興産<5019>
など資源関連銘柄の一角が売られたほか、三越伊勢丹<3099>、安川電機<6506>、大成建設<1801>、ブリヂストン<5108>などがさえない。
業種別では、輸送用機器、医薬品、倉庫・運輸関連業、精密機器、陸運業などが上昇した一方、ゴム製品、非鉄金属、電気・ガス業、鉱業、サービス業などが下落した。
為替は1ドル159円60銭台と円安ドル高は一服しているが、4月29日以来の160円台が間近に迫っている。米財務省による為替操作国の監視リスト入りしたことで、政府・日本銀行による円買い介入が実施しにくくなったとの声はある。朝方、神田財務官は「必要があればいつでも介入する準備はできている」と口先介入を実施。いったん円安ドル高は小休止といったところだが、午後、海外投資家による円売りが再度強まる可能性はあろう。前場時点では、輸出関連銘柄の追い風とはなっているが、ドルが160円台に到達した際、介入による為替及び株の乱高下を嫌気した売りが入る可能性はある。後場の東京市場は静かな推移を想定するが、為替動向には注視したい。
<AK>
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