東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、証券商品先物、海運、その他金融など18業種が上昇。一方、医薬品、小売、パルプ紙など15業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ダイキン<6367>、TDK<6762>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、エーザイ<4523>、第一三共<4568>が軟調だった。
注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、大方の予想通り利上げ見送りが決まった。ただ、FOMCメンバーによる今年の政策金利見通しは年内0.25%の利上げ2回を織り込む水準に切り上がった。これを受け、東京市場も朝方は利益確定売りが先行して始まった。一方、利上げ長期化による日米金利差拡大観測から1ドル=141円台へと円安が進んだため、輸出関連株などに投資資金がシフトし、相場全体を支える格好となった。また、海外投資家による日本株再評価の動きは長期化するとの見方から日経平均の上昇基調は不変との声も多く、全般は底堅い展開となっていた。
目先的には米国で今夜発表される米週間新規失業保険申請件数を確認したいとの声が聞かれる。というのも、前週に大きく増加した流れが今週も続くのならば、7月に利上げ再開が警戒されるからだ。当面は米国の経済指標をにらみながらの動きとなろう。一方、海外投資家の買いについては、今年度に入り、良好なパフォーマンスを達成しているだけに、日本株への資金配分を引き上げる動きが広がりつつあり、外国人買いは続くとの見方が大半だ。買い余力についても30兆円以上あると試算されており、今後も相場のけん引役となりそうだ。
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