東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、医薬品、不動産、倉庫運輸、金属製品、電気ガスなど23業種が上昇。一方、その他製品、銀行、非鉄金属、保険、証券商品先物など10業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、第一三共<4568>、東エレク<8035>、TDK<6762>が堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、コナミG<9766>、バンナムHD<7832>、リクルートHD<6098>が軟調だった。
週明けの米国市場は小動きだったが、半導体株の一角が買われたことで、東京市場においても半導体関連株が買い戻された。円相場が一時1ドル=148円台前半へと円安に振れたことも材料視され、日経平均の上げ幅は一時160円を超えた。買い一巡後は次第に利食い売りが増え、前場中盤に向けてマイナスに転じる場面もみられた。ただ、ソフトバンクGなどの下げが重荷になったが、東証プライムの騰落銘柄は値上がり数が6割超を占めており、先高期待は強い状況だった。
日経平均は上昇基調を維持するためにも当然の一服との見方が大勢だ。一方、投資家はカンザスシティー連銀がワイオミング州ジャクソンホールで主催する年次金融・経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容に注目している。直近の株高は、米国の利下げ再開期待を織り込む形で上昇してきただけに、パウエル氏の発言内容がタカ派的と受け止められれば、調整色が強まる可能性があるだけに次第にこう着感を強めてきそうだ。
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