■米CPI通過後のアク抜け狙いの動きも意識
■TOPPANHD、2Q営業利益 11.4%減 253億円、通期純利益を上方修正
■前場の注目材料:SMC、月内に産ロボ向けパーツ投入、ワークに合わせ変形
■米CPI通過後のアク抜け狙いの動きも意識
14日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが54ドル高、ナスダックは30ポイント安だった。格付け会社ムーディーズが財政赤字の高止まりなどを理由に国債格付け見通しを引き下げたことが嫌気された。その後発表された10月NY連銀のインフレ期待指数が9月から低下したことから米長期金利が低下し、買われる場面も見られた。ただし、翌日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることから、積極的な売買は手控えられた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比210円高の32780円。円相場は1ドル151円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は寄り付き直後に付けた32913.31円を高値に軟化し、後場半ばには32500円を下回る場面も見られた。ただし、節目の33000円接近で戻り待ちの売りも意識されやすいところであり、想定内の動きであろう。米CPIの結果待ちのなかで積極的には手掛けづらいものの、日経225先物はナイトセッションで一時32820円まで買われる場面も見られており、前日の調整に対する自律反発狙いの買いが入りやすいだろう。
日経平均はボリンジャーバンドの+1σと+2σに沿った格好でのリバウンドを継続しており、+2σは33020円まで切り上がってきた。33000円回復でも過熱感は強まらないため、CPI通過後のアク抜け狙いの動きも意識されてきそうである。33000円を捉えてくるようだと、9月高値の33634.31円がターゲットとして次第に意識されてくるため、目先的な達成感からの売り仕掛け的な売買は避けておきたいところだ。
また、決算はピークを通過したが、このところはTOBの発表が目立ってきている。再編機運も高まりやすく、親子上場の企業などへの思惑的な動きに向かわせやすいだろう。また、昨日のグロース250指数は小幅に下落したものの、25日線が支持線として意識されている。カバー<5253>などの強い値動きが指数を支えているなか、中小型株についても物色範囲が広がりをみせてくる可能性がありそうだ。
そのほか、決算に絡んだところでは、TOPPAN<7911>、メルカリ<4385>、ラクス<3923>、シチズン<7762>、Appier<4180>、プラスアルファ<4071>、堀場製<6856>、GMO-FG<4051>、マイクロニクス<6871>、ダイコク電<6430>、FFRI<3692>、DMP<3652>、トリドリ<9337>などの動向が注目されよう。
■TOPPANHD、2Q営業利益 11.4%減 253億円、通期純利益を上方修正
TOPPANHD<7911>が発表した2024年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比0.2%減の8002.75億円、営業利益を同11.4%減の253.61億円だった。あわせて24年3月期通期の純利益を430億円から680億円に上方修正した。投資有価証券の売却に伴う特別利益の計上が寄与するとして、一転増益となる。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(32585.11、+17.00)
・NYダウは上昇(34337.87、+54.77)
・シカゴ日経先物は上昇(32780、大阪比+210)
・米原油先物は上昇(78.26、+1.09)
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・SMC<6273>月内に産ロボ向けパーツ投入、ワークに合わせ変形
・味の素<2802>遺伝子治療薬の米社を828億円で買収
・日ペHD<4612>建築材・塗料のカザフ社買収、中央アジアで事業拡大
・日立<6501>1400億円で高速鉄道30編成納入、イタリア社と契約
・エスケーエレク<6677>成長投資3年間310億円、滋賀に新工場
・三菱電機<6503>蘭ネクスペリアとSiCパワー半導体開発
・日立<6501>送配電システムズから次期中央給電指令所受注
・丸紅<8002>小型衛星関連の伊社に出資、東南アで独占販売権
・住友商事<8053>ケニア金融新興を支援、英ボーダフォン系と連携
・トヨタ自<7203>水素エンジン開発、ネクストステージへ、豪で走行実証開始
・桜井製作所<7255>温度変化抑制シート、3Dプリンターの造形物の反り防ぐ
・アンリツ<6754>自動車向け5G測定システム提供、欧社などと協業
・三菱重<7011>日本ガイシに小型CO2回収装置納入
・テイカ<4027>岡山に機能性微粒子製品の新工場
・三井化学<4183>アンモニア事業強化し脱炭素加速
・鹿島<1812>月面施工技術の妥当性確認、水掘削・運搬を想定
・大林組<1802>米の水インフラ建設を買収
☆前場のイベントスケジュール
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