16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は続落、後場も引き続き個別物色のスタンスに
・ドル・円は小動き、米金利の高水準維持で110円台
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファーストリテ<9983>
■日経平均は続落、後場も引き続き個別物色のスタンスに
日経平均は続落。86.93円安の22731.09円(出来高概算8億3720万株)で前場の取引を終えている。15日の米国市場では、4月小売売上高が前月から増加したことで米国債利回りが2011年以来の高水準に到達すると、企業収益や景気への悪影響が懸念され、終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の22745円になり、本日の日経平均はこちらを下回る水準で売り先行でスタートした。また、内閣府が本日朝方に発表した1-3月期の国内総生産(GDP)などがネガティブ視される向きもあり、日経平均の下げ幅は一時100円を超える場面もみられた。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超え、全体の約半分を占めた。セクターでは、倉庫・運輸関連、銀行、鉱業、石油・石炭製品がさえない半面、証券・商品先物取引、ゴム製品、医薬品は堅調。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>が2銘柄で日経平均を約39円程度押し下げたほか、東京エレクトロン<8035>や京セラ<6971>などのハイテク株が値下がり上位銘柄として並んだ。前日の米国市場で、長期金利上昇を受けけて半導体・半導体製造装置セクターが下落した流れを受けたもよう。一方で、リクルートHD<6098>やエーザイ<4523>、洋缶HD<5901>などはしっかり。リクルートHDは、前日の決算発表後に伸び悩む展開となったが、本日は見直しの動きが優勢となっている。同社の前3月期営業利益は1918億円で前期比0.9%の減益となったものの、特殊要因を除けば実質は2ケタ増益。今期見通しの2100億円、同9.5%増が市場予想の2350億円程度を下回ったことで前日はネガティブ視されたが、もともと保守的な計画を出す傾向が強いとの見方から、コンセンサスが大きく切り下がる状況にはなっていないようだ。
米長期金利が3%台に乗せてさらに上昇する可能性を示し始めたことで為替は1ドル=110.20円と再び110円台を回復している。しかし、内閣府が本日朝方発表した1-3月期の国内総生産(GDP)が、物価変動の影響を除く実質9四半期ぶりのマイナス成長となり、目先の手がけづらさが意識されている。そんななか、引き続きマザーズやJASDAQの弱さが目立っており、個人投資家中心にセンチメントの改善は確認されていない。前日より開始された米中通商会議の動向を見極めたいとの思惑や、北朝鮮が米軍の軍事演習を理由に韓国との会合を欠席する旨が伝わったことなど、積極的な売買を手がけにくい状況が続くなか、23000円を前に上値の重さが意識されている。
決算発表が一巡している状況下、後場も引き続き個別物色のスタンスにならざるを得ないだろう。米長期金利上昇などの外部環境を受けた金融セクターや好業績銘柄に対する見直し買いは入りやすい展開となるだろう。一方、物色に広がりがみられないなかでインデックスに絡んだ商いに振らされる可能性には注意が必要だ。
■ドル・円は小動き、米金利の高水準維持で110円台
16日午前の東京市場で、ドル・円は小動き。米金利の高水準での推移を背景に、ドルは前日回復した110円台を維持した。
ドル・円は、米10年債利回りが節目の3%を上回る高水準が続いており、ドルは買われやすい地合いとなった。また、前日発表された米経済指標から景気拡大基調で買い安心感も広がっているようだ。
ランチタイムの日経平均先物は小幅安となり、日本株安継続を警戒した円買いに振れやすい。ただ、高水準の米金利や、米株式先物の下げ幅縮小を受け、ドルは110円台を維持する公算。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円20銭から110円39銭、ユーロ・円は130円31銭から130円68銭、ユーロ・ドルは1.1817ドルから1.1843ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・エムアップ<3661>やメタップス<6172>など5銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファーストリテ<9983>
■経済指標・要人発言
・北朝鮮
「米国が核放棄を強いるだけなら首脳会談を再考」
・ブロードベント英中銀副総裁
「将来の利上げについて会合ごとに金融市場に懇切丁寧に伝えることはない」
・茂木経済再生相
「景気について緩やかに回復しているとの認識に変わりはない」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・13:30 3月鉱工業生産改定値(速報値:前月比+1.2%)
<海外>
・15:00 独・4月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
<HH>
・日経平均は続落、後場も引き続き個別物色のスタンスに
・ドル・円は小動き、米金利の高水準維持で110円台
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファーストリテ<9983>
■日経平均は続落、後場も引き続き個別物色のスタンスに
日経平均は続落。86.93円安の22731.09円(出来高概算8億3720万株)で前場の取引を終えている。15日の米国市場では、4月小売売上高が前月から増加したことで米国債利回りが2011年以来の高水準に到達すると、企業収益や景気への悪影響が懸念され、終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の22745円になり、本日の日経平均はこちらを下回る水準で売り先行でスタートした。また、内閣府が本日朝方に発表した1-3月期の国内総生産(GDP)などがネガティブ視される向きもあり、日経平均の下げ幅は一時100円を超える場面もみられた。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超え、全体の約半分を占めた。セクターでは、倉庫・運輸関連、銀行、鉱業、石油・石炭製品がさえない半面、証券・商品先物取引、ゴム製品、医薬品は堅調。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>が2銘柄で日経平均を約39円程度押し下げたほか、東京エレクトロン<8035>や京セラ<6971>などのハイテク株が値下がり上位銘柄として並んだ。前日の米国市場で、長期金利上昇を受けけて半導体・半導体製造装置セクターが下落した流れを受けたもよう。一方で、リクルートHD<6098>やエーザイ<4523>、洋缶HD<5901>などはしっかり。リクルートHDは、前日の決算発表後に伸び悩む展開となったが、本日は見直しの動きが優勢となっている。同社の前3月期営業利益は1918億円で前期比0.9%の減益となったものの、特殊要因を除けば実質は2ケタ増益。今期見通しの2100億円、同9.5%増が市場予想の2350億円程度を下回ったことで前日はネガティブ視されたが、もともと保守的な計画を出す傾向が強いとの見方から、コンセンサスが大きく切り下がる状況にはなっていないようだ。
米長期金利が3%台に乗せてさらに上昇する可能性を示し始めたことで為替は1ドル=110.20円と再び110円台を回復している。しかし、内閣府が本日朝方発表した1-3月期の国内総生産(GDP)が、物価変動の影響を除く実質9四半期ぶりのマイナス成長となり、目先の手がけづらさが意識されている。そんななか、引き続きマザーズやJASDAQの弱さが目立っており、個人投資家中心にセンチメントの改善は確認されていない。前日より開始された米中通商会議の動向を見極めたいとの思惑や、北朝鮮が米軍の軍事演習を理由に韓国との会合を欠席する旨が伝わったことなど、積極的な売買を手がけにくい状況が続くなか、23000円を前に上値の重さが意識されている。
決算発表が一巡している状況下、後場も引き続き個別物色のスタンスにならざるを得ないだろう。米長期金利上昇などの外部環境を受けた金融セクターや好業績銘柄に対する見直し買いは入りやすい展開となるだろう。一方、物色に広がりがみられないなかでインデックスに絡んだ商いに振らされる可能性には注意が必要だ。
■ドル・円は小動き、米金利の高水準維持で110円台
16日午前の東京市場で、ドル・円は小動き。米金利の高水準での推移を背景に、ドルは前日回復した110円台を維持した。
ドル・円は、米10年債利回りが節目の3%を上回る高水準が続いており、ドルは買われやすい地合いとなった。また、前日発表された米経済指標から景気拡大基調で買い安心感も広がっているようだ。
ランチタイムの日経平均先物は小幅安となり、日本株安継続を警戒した円買いに振れやすい。ただ、高水準の米金利や、米株式先物の下げ幅縮小を受け、ドルは110円台を維持する公算。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円20銭から110円39銭、ユーロ・円は130円31銭から130円68銭、ユーロ・ドルは1.1817ドルから1.1843ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・エムアップ<3661>やメタップス<6172>など5銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファーストリテ<9983>
■経済指標・要人発言
・北朝鮮
「米国が核放棄を強いるだけなら首脳会談を再考」
・ブロードベント英中銀副総裁
「将来の利上げについて会合ごとに金融市場に懇切丁寧に伝えることはない」
・茂木経済再生相
「景気について緩やかに回復しているとの認識に変わりはない」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・13:30 3月鉱工業生産改定値(速報値:前月比+1.2%)
<海外>
・15:00 独・4月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
<HH>
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