■フルスピード <2159> 449円 (+80円、+21.7%) ストップ高
フルスピード <2159> [東証S]がストップ高。親会社であるフリービット <3843> が11日の取引終了後、同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の551円にサヤ寄せする格好となった。フリービットは現在、フルスピード株式の57.41%を所有しているが、完全子会社化により一体経営を行うことで、フルスピードが有する多様なデータを連携・活用した新規事業の創出やモノからコト市場への変化に対応する新たなマーケティング事業の展開、管理部門を中心とするバックオフィス体制の強化などのシナジーが想定できるという。買付予定数は658万254株(下限143万株、上限設定なし)で、買付期間は4月12日から5月30日まで。TOB成立後、フルスピードは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は4月11日付でフルスピード株式を監理銘柄(確認中)に指定している。
■モルフォ <3653> 1,102円 (+150円、+15.8%) ストップ高
モルフォ <3653> [東証G]がストップ高。12日午前10時ごろ、デンソー <6902> と共同研究開発した高度運転支援システム向け 画像認識技術の一部が、デンソーの車両の周辺環境認識及び安全性能向上に貢献するシステムである「Global Safety Package3」に採用されたと発表しており、これが好感された。「Global Safety Package3」は、デンソーが今年1月に発表したシステムで、カメラで自車の前方環境を検知する「画像センサー」と車両などを検知する「ミリ波レーダー」を組み合わせることでドライバーの運転を支援する。今回採用された画像認識技術は「画像センサー」に応用されており、人工知能(AI)技術を生かして画像データから車両、標識、歩行者などを高性能で検知し、車両の安全性能向上に貢献するとしている。
■北興化 <4992> 1,047円 (+139円、+15.3%)
北興化学工業 <4992> [東証S]が続急騰し、年初来高値を更新した。同社は11日取引終了後に、22年11月期第1四半期(21年12月-22年2月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比72.3%増の18億6400万円となり、通期計画の29億円に対する進捗率は64.3%となった。売上高は同15.6%増の133億7700万円で着地。農薬事業で国内販売における水稲用除草剤や製造受託販売の水稲用殺虫剤の受注が増加したほか、ファインケミカル事業で樹脂分野や電子材料分野の販売が順調だったことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置いている。
■ローツェ <6323> 12,320円 (+1,350円、+12.3%)
東証プライムの上昇率トップ。ローツェ <6323> が3日続急騰。11日の取引終了後、23年2月期業績予想を発表。売上高は前期比32.4%増の887億3500万円、営業利益は同56.4%増の247億3300万円と前期に続き大幅増収増益となる見通しを示しており、これを好感した買いが膨らんだ。中国での 新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンの影響が懸念されるものの、旺盛な設備投資需要を追い風に引き続き業績が拡大する見込み。年間配当予想は、前期比45円増の110円とした。なお、同時に発表した22年2月期決算は、売上高が前の期比31.9%増の670億400万円、営業利益は同69.7%増の158億900万円だった。
■HCH <7361> 2,326円 (+246円、+11.8%)
ヒューマンクリエイションホールディングス <7361> [東証G]が急反騰。11日の取引終了後、子会社アセットコンサルティングフォースが、NTTデータ <9613> と今年1月に業務提携契約を締結し、共同開発した金融機関向けデジタル接客・営業ソリューションをファーストユーザーへ納品したと発表しており、これが好感された。今回共同開発したソリューションは、アセットコンサルティングが提供するデジタル接客・営業ソリューション「コネクトフォース」を基盤製品として、NTTデータと共同開発したもの。従来のWEB会議システムは保険販売など契約を伴う非対面の営業活動には不向きだったが、同サービスでは画面共有を維持しながら随時、顧客の入力を営業担当者から隠せるプライバシー保護機能を備えており、商談から契約まで一連の営業活動を非対面で完結できるサービスとなっているという。両社は今後も業務提携を強化し、幅広い業界や業務へ適用することを視野に入れ、追加機能の開発を進めるとしている。なお、現時点では、22年9月期業績に与える影響は軽微としている。
■アークランド <9842> 1,701円 (+140円、+9.0%)
東証プライムの上昇率2位。アークランドサカモト <9842> が3日続急伸し年初来高値を更新した。11日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、売上高3300億円、営業利益256億5000万円、純利益140億円を見込むとしており、市場予想の営業利益210億円強を上回るとの見通しを好感した買いが入った。会計基準の変更に伴い前期との比較はないものの、引き続きホームセンター部門で差別化・競争力の向上を図るほか、外食事業で「かつや(国内)」を直営・FC合わせて28店舗、「からやま・からあげ縁(国内)」を直営・FC合わせて33店舗出店することが寄与する。なお22年2月期決算は、決算期変更のため前の期との比較はないものの、売上高3571億9000万円、営業利益209億1900万円、純利益163億9300万円だった。
■モバファク <3912> 1,194円 (+92円、+8.4%)
東証プライムの上昇率4位。モバイルファクトリー <3912> が3日続急伸、全般地合い悪に抗して年初来高値を更新した。スマートフォン向けに、位置情報機能を使った「位置ゲーム」を強みとするが、 NFT関連の一角としてもマーケットの注目を集めている。動画・楽曲・アートなどデジタルデータをNFT化し販売までをワンストップで行えるNFT販売用プラットフォーム「ユニマ」を提供しており、今後の展開に思惑が高まっている。新市場区分ではプライム市場を選択したが、25年12月期までに連結EBITDA30億円の達成を数値目標とした中期計画を進行中で、企業価値向上を目指した経営面での取り組みにも期待がかかっている。
■Sansan <4443> 1,318円 (+100円、+8.2%)
東証プライムの上昇率5位。Sansan <4443> が急反発、一時10%を超える上昇で一気に1300円台を回復した。同社はクラウド型名刺管理サービスを展開し、法人向けでは国内トップシェアを誇る。コロナ禍にあっても新規顧客の獲得や単価上昇効果で足もとの業績は好調に推移している。11日取引終了後、22年5月期第3四半期(21年6月-22年2月)決算を発表、売上高が前年同期比25%増の147億500万円と大幅な伸びを確保し、最終利益は株式売却益なども寄与して同39%増の5億7500万円とほぼ4割の伸びとなった。これを好感する買いが集中した。
■インテM <7072> 1,486円 (+84円、+6.0%)
インティメート・マージャー <7072> [東証G]が急反発。12日午前11時30分ごろ、同社が提供するサードパーティCookieを利用せずに異なるドメイン間でサードパーティデータを連携する共通IDソリューション「IM Universal Identifier(IM-UID)」が、パブマティック
■T・SCAT <3974> 400円 (+21円、+5.5%) 一時ストップ高
ティビィシィ・スキヤツト <3974> [東証S]が3日続急伸、一時ストップ高に買われ年初来高値を更新した。11日の取引終了後、上限を50万株(発行済み株数の10.78%)、または1億8950万円とする自社株を、12日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT―3)で取得すると発表しており、これが好感された。主要株主のティビィシィ学院から保有する同社株を売却する意向を受けて、売却された場合の市場株価などへの影響を回避することに加えて、資本効率の向上を図るために取得するという。
■サンアスタ <4053> 1,846円 (+89円、+5.1%)
Sun Asterisk <4053> [東証G]が5日ぶりに急反発。11日の取引終了後、ソニーネットワークコミュニケーションズ(SNC、東京都品川区)と共同でNFT事業を手掛ける新会社をシンガポールに設立したと発表しており、これを材料視した買いが流入したようだ。新会社の出資比率は、SNCが70%、サンアスタが30%。両社が持つノウハウや技術力を活用してNFTに関する開発受託事業やコンサルティング事業を行う見通しで、今後Web3(Web3.0)の世界で創出される多様な経済圏への貢献を目指す方針だ。
■GMO-GS <3788> 5,890円 (+250円、+4.4%)
東証プライムの上昇率8位。GMOグローバルサイン・ホールディングス <3788> が大幅反発。同社は11日、大阪府内で初めて豊中市が自社の電子契約サービス「電子印鑑GMOサインfor行革DX」を導入したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、契約の締結から管理までをワンストップで行えるクラウド型の電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」を、行政向けに年間固定料金で提供するもの。現在、新潟県三条市や神奈川県茅ケ崎市など全国各地で「電子印鑑GMOサインfor行革DX」の導入が進んでいるほか、同社が行っている実証実験には都道府県単位から離島地域の自治体まで、さまざまな規模の全国103自治体が参加している。
■プロパスト <3236> 141円 (+6円、+4.4%)
プロパスト <3236> [東証S]が大幅反発。11日の取引終了後、22年5月期の単独業績予想について、営業利益を14億5700万円から19億7400万円(前期比15.2%増)へ、純利益を6億9600万円から9億9800万円(同8.5%増)へ上方修正しており、これが好材料視された。3月に一括での売却を予定していた7件のプロジェクトの売却時期延期により、売上高は203億6400万円から176億6800万円(同6.5%減)へ下方修正した。ただ、賃貸開発事業及びバリューアップ事業において想定以上に収益性が向上したことに加えて、事業規模の大きい賃貸開発事業において融資条件の改善が図られたことが利益を押し上げる。なお、同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高159億6800万円(前年同期比9.6%減)、営業利益20億6600万円(同6.4%増)、純利益11億5100万円(同1.5%減)だった。
■川本産業 <3604> 933円 (+38円、+4.3%)
川本産業 <3604> [東証S]が3日ぶりに大幅反発。新型コロナウイルス感染対策関連株の一角が買われた。厚生労働省が11日、空港検疫で新型コロナのオミクロン株派生型「XE」が検出されたことを発表した。この派生型が国内で確認されたのは初めてとなることから、これが感染対策関連株への思惑買いを改めて誘っている。なかでも、防毒マスクを手掛ける重松製作所 <7980> [東証S]や興研 <7963> [東証S]、防護服を取り扱うアゼアス <3161> [東証S]の上げが目立ったが、これらの銘柄にはウクライナ情勢を巡ってロシア軍が化学兵器を使用した可能性があるとの報道を受けた連想買いも向かったようだ。
■高島屋 <8233> 1,196円 (+47円、+4.1%)
高島屋 <8233> が大幅続伸。11日の取引終了後、23年2月期業績予想を発表。営業利益が前期比4.3倍の175億円と急回復する見通しを示しており、これを好感した買いが入ったようだ。前年に実施した休業の反動や新型コロナウイルスの影響が縮小すると見込んでいる。営業収益は同43.3%減の4315億円としているが、会計基準変更による影響を除いた場合では実質増収となる。配当予想は前期から据え置きの24円とした。なお、同時に発表した22年2月期決算は、営業収益が前の期比11.8%増の7611億2400万円、営業損益は前の期の赤字から黒字転換し41億1000万円で着地した。
■コーナン <7516> 3,755円 (+135円、+3.7%)
コーナン商事 <7516> が大幅反発。11日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、売上高4477億円(前期比3.9%増)、営業利益260億円(同0.6%増)、純利益158億円(同1.0%増)と小幅な増収増益を見込むものの、年間配当は前期比20円増の90円を予定していることが好感された。なお、22年2月期決算は、売上高4412億2200万円(前の期比0.2%減)、営業利益257億8800万円(同16.6%減)、純利益155億9000万円(同16.4%減)だった。新型コロナウイルス感染症関連需要急拡大の反動により、日用品、薬品などを中心としたハウスキーピング部門が伸び悩んだことが響いた。
■ネクソン <3659> 2,986円 (+67円、+2.3%)
ネクソン <3659> が反発。中国の国家新聞出版署が11日、国内オンラインゲームの承認情報を発表。21年7月以来の承認情報の発表であることから、ライセンス発行再開を好感した買いが、中国などでゲーム関連事業を手掛ける同社にも入ったようだ。
■gumi <3903> 602円 (+12円、+2.0%)
gumi <3903> が反発。同社は12日、関連会社Venture Reality Fundの投資先である米ゲーム大手エピックゲームズが、ソニーグループ <6758> と玩具大手レゴの親会社の2社からそれぞれ10億ドル、合計20億ドルの資金調達を行うことを発表。これを材料視した買いが入ったようだ。
■パンパシHD <7532> 1,936円 (+34円、+1.8%)
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> が反発。11日の取引終了後に発表した3月度の販売高状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比1.5%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客数は同1.4%減と前年割れが続いたものの、客単価が同2.9%増と堅調に推移したことが寄与した。休日(祝日)1日増の効果もあった。また、ディスカウント事業において、majicaポイントの還元サービスや全国しくじり市など施策が奏功し、SNSで話題になったグミや喫煙具、カラコンなどの取り扱いを強化したことで売り上げが伸長した。
■純金信託 <1540> 7,535円 (+91円、+1.2%)
純金上場信託(現物国内保管型) <1540> [東証E]が3日続伸で連日の上場来高値更新となった。このほか、SPDRゴールド・シェア <1326> [東証E]も最高値街道を走り、WisdomTree 金上場投資信託 <1672> [東証E]も上値追いを続け2020年7月以来の高値圏で推移するなど、金ETFの上昇基調が鮮明だ。世界的なインフレ高進やロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクを背景に、金市況の上昇が止まらない状況にあり、これに連動するETFが物色人気化している。NY金先物(6月限)は前日11日まで3日続伸し1948ドル20セントまで水準を切り上げた。外国為替市場では円安が進行しており、円建て金価格は更に上昇が顕著となっている。
※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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