■今週の相場ポイント
1.日経平均は2週続落、3万9000円台後半で小動き
2.週初から様子見ムード、前週末は米株市場休場
3.トランプ氏が対日関税を通告、8月1日から25%
4.エヌビディア時価総額4兆ドル、米ハイテク株高
5.日本株は上値重い展開続く、ETF分配金売り重荷
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比241円(0.6%)安の3万9569円と、2週連続で下落した。
今週は方向感に乏しい地合いだった。日経平均は3万9000円台後半の狭いレンジでの値動きに終始した。トランプ関税の上乗せ分の猶予期限(9日)が近づくなか、新たな対日関税が飛び出したが、市場の想定を下回る内容で過度なリスクオフにはならなかった。
週明け7日(月)の東京株式市場は下落。前週末の米国株市場が休場で様子見ムードに。米関税政策に対する不透明感が根強く、買いが手控えられた。8日(火)は小反発。トランプ米大統領が前日、日本に対して8月1日から25%の関税をかけると通告した。これがネガティブ視されたが、市場では30~35%に引き上げられる可能性が想定されていただけに目先過度な警戒感が後退。ひとまず買い戻しの動きで全体相場に浮揚力が働いた。とはいえ積極的にリスクをとる流れにはならず、この日はETFの分配金捻出に絡んだ換金売りも意識され上値は限定的となった。9日(水)も小幅に上昇。引き続き売り買いともに一方向にポジションを傾ける動きには乏しかった。為替が円安に振れたことが追い風となり、日経平均はプラス圏を維持して大引けを迎えた。10日(木)は小反落。前日の米国株市場ではエヌビディア
■来週のポイント
来週は参院選の投開票を20日に控え、政局が相場に与える影響が大きくなりそうだ。自民党が多くの議席を失うという観測が強まっており、足もと日経平均の上値が重い原因にも数えられる。来週も同様の重さを意識することになるが、もし逆に自民党が善戦するようなら日本株は買いが優勢になりそうだ。
重要イベントとしては、国内では14日朝に発表される5月機械受注、18日朝に発表される6月全国消費者物価指数が注目される。海外では14日に発表される中国6月貿易収支、15日に発表される中国6月の鉱工業生産と小売売上高、中国4-6月期GDP、米国6月消費者物価指数、16日に発表される米国6月の生産者物価指数と鉱工業生産、17日に発表される米国6月小売売上高、18日に発表される米国6月住宅着工件数に注視が必要だろう。
■日々の動き(7月7日~7月11日)
【↓】 7月 7日(月)―― 3日ぶり反落、トランプ関税警戒し売り優勢
日経平均 39587.68( -223.20) 売買高13億4994万株 売買代金 3兆4347億円
【↑】 7月 8日(火)―― 反発、米関税も想定内との見方で買い優勢
日経平均 39688.81( +101.13) 売買高20億751万株 売買代金 4兆5433億円
【↑】 7月 9日(水)―― 続伸、円安追い風に4万円大台への復帰が目前
日経平均 39821.28( +132.47) 売買高19億8121万株 売買代金 4兆2947億円
【↓】 7月10日(木)―― 3日ぶり反落、円高やETF絡みの売りが重荷
日経平均 39646.36( -174.92) 売買高20億184万株 売買代金 4兆7738億円
【↓】 7月11日(金)―― 続落、ファストリの大幅安が指数を押し下げる
日経平均 39569.68( -76.68) 売買高18億6480万株 売買代金 4兆5653億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、23業種が上昇
(2)上昇率トップは日本紙 <3863> などパルプ・紙
(3)輸出株はまちまち。HOYA <7741> など精密機器、新明和 <7224> など輸送用機器が高いが富士通 <6702> など電機は安い
(4)内需株もまちまち。熊谷組 <1861> など建設、NXHD <9147> など陸運が買われ、アサヒ <2502> など食料品は売られた
(5)金融株はSBI <8473>など 証券、東京センチュ <8439> などその他金融が上昇したが東京海上 <8766> など保険は下落した
(6)下落率トップは東電HD <9501> など電気・ガス
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(3) データセンター
2(1) 半導体
3(16) レアアース ── 中国のレアアース輸出規制でテーマ物色の有力対象に
4(17) 親子上場
5(14) 下水道
※カッコは前週の順位
株探ニュース
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