10日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は125.08ドル高(+0.32%)の39512.84ドル、ナスダックは5.39ポイント安(-0.03%)の16340.87、S&P500は8.60ポイント高(+0.16%)の5222.68で取引を終了した。ソフトランディング期待を受けた買いに、寄り付き後、上昇。その後発表された5月ミシガン大消費者信頼感指数が大幅悪化し昨年11月来の低水準となったため景気減速懸念に相場は失速。同指数の期待インフレ率が予想外に上昇したほか米連邦準備制度理事会(FRB)高官の年内の利下げを否定するタカ派発言を受け、長期金利の上昇が重しとなりハイテクは下落に転じた。終盤にかけダウは再び上げ幅を拡大したが、ナスダックはプラス圏を回復できずまちまちで終了。
米国株が高安まちまちだったことから、週明けの東京市場も小動きで取引を開始。やや売りに押された日経平均は一時38000円を割り込む場面も見られたが、押し目を狙う買いが入ったことで切り返す展開となった。決算発表銘柄を中心とした売買が続いており、日経平均は日足の一目均衡表の雲下限が位置する38200円水準でのもみ合いとなっている。
日経平均採用銘柄では、ミネベアミツミ<6479>は今期業績予想の好調が伝わったことで買い優勢となった。しずおかフィナンシャルグループ<5831>は、自社株消却などが材料視されて買われたほか、オリンパス<7733>も今期大幅増益見通しがポジティブ視されて上昇し年初来高値を更新。このほか、日本ハム<2282>、デンカ<4061>、村田製作所<6981>、ソフトバンクグループ<9984>、AGC<5201>が買われた。
一方、先週末に決算を発表した東エレク<8035>は、今期増益見通しも、市場の期待値には届かないとの見方が強かったことから売り買いが交錯し、前引けは小幅マイナスで終えた。このほか、コムシスHD<1721>、三井不<8801>、クボタ<6326>、オークマ<6103>、セコム<9735>も決算内容が嫌気されて売られた。
業種別では、その他製品、精密機器、銀行業、空運業、情報・通信業などが上昇した一方、不動産業、建設業、電気・ガス業、鉱業、食料品などが下落した。
後場も引き続き取引時間中に発表される決算に注目が集まる。12時台には、東レ<
3402>、13時台には、日鉄鉱<1515>、清水建<1803>、日道路<1884>、日清食HD<2897>、東洋紡<3101>、クラボウ<3106>、塩野義<4507>、九州FG<7180>、SUBARU<7270>、14時台には、大成建設<1801>、西松建<1820>、ブリヂストン<5108>、古河池<6937>、岩谷産<8088>などが予定されている。
<AK>
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