短期の上昇トレンドは変わらないまま
先週は先々週末時点に立てた想定が、途中で突如として変わりました。ただこれも相場であるので仕方ありません。想定した通り順調に行くのなら、もはや相場ではありません。予想が外れる中で損を小さく、そして予想外に伸びて行く利益(良い意味で予想が外れた場合)を伸ばして行くのが相場ゲームなのだと思います。ある意味、外れた時の対処(損切りは早く、予想外の上伸は長く保持)で勝敗は決まります。
思わぬ悪材料で日経平均は高値を更新できませんでしたが、その一方で、何が起きても底値は堅いという印象もありました。米国株も先週は小幅プラスで終え、暴落どころか反発の週となりました。結局のところ、株式市場はボックス相場となっており、底値は非常に堅く、深刻な下落トレンドや暴落には決して発展しそうにないものの、上値にも抜けて行かない、という相場です。
ともあれ、日経平均、TOPIXは共に50日線を保ち、米国同様、中期的な持ち合いを続けています。短期の上昇トレンドは変わらないままと考えます。
※ちなみに先週は銀行株が良いと判断していました。しかし、結果として銀行株は人民元切り下げの悪影響をまともに受けてしまいました。なにしろ人民元安はデフレを各国にもたらすリスクがあり、金利上昇が株価上昇の最大のポイントとなる銀行株にはマイナスだからです。このことは金融セクター全般的に言えることで、保険株はなぜかあまり下がりませんでしたが、その他の金融セクターも連日の株価下落となりました。一方、不動産が上昇しているのは、利上げが遠のき、デフレ圧力から緩和継続期待によるものと思います。
ただ、その銀行株にしても、米国株の状況を見ると、先週末に利上げ予想確率は人民元ショック直後からは大きく回復し、金利も回復しています。同時に米国の銀行株も下髭をつけて反発しており、このまま下がっていくようにも見えません。