5月のドル円相場を考える

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最新投稿日時:2015/05/03 20:57 - 「5月のドル円相場を考える」(川島寛貴)

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5月のドル円相場を考える

著者:川島寛貴
投稿:2015/05/03 20:57

イベントをこなし底堅いドル円

Sell in May(5月売り)といわれる5月相場がやってきました。

日経平均はフライング気味に大幅安となっていますが、ドル円はどうなるのでしょうか。
これまでの材料とともに見ていきたいと思います。

先日発表された米国のGDPの悪化し、FOMCの声明文から6月利上げの可能性はかなり後退しました。
市場コンセンサスとしては9月の利上げは織り込んでいたとされていましたが、1部では12月まで後退したのではないかといわれているほどです。

これには、昨年秋以降ドル独歩高の状態が続いていることから、本格的に米国企業の収益に影響している事が挙げられます。
米国企業の決算発表では、予想を上回った企業は約半数ほどという状況になっています。

雇用は確実に増加しており、賃金上昇率も1年前に比べて2.6%の上昇となっていますが、ドル高の悪影響がはっきりと出ていることでは利上げ時期後退の言い訳が出てきたことになります。

しかしドル円は、FOMCで「景気の下振れを一時的なこと」とも出たことからか大きく下落することなく反発。2月の雇用統計以降は鉄板となっている118.30円を割り込まなかったことから、中期トレンドも上昇維持となっています。

GDPの大幅悪化という相当なドル売り材料となったにもかかわらず、反発した事は大きいでしょう。
つまり、それを覆すほどのドル買い需要があるか、GDPの悪化や6月利上げを行わないことは既に織り込み済みだったということかもしれません。

今後のドル買い需要としては、生保の新年度の外債買いや海外投資信託のドル買いがあります。
そして、4月は平均28.3万件と好結果である新規失業保険申請件数や、4月30日に発表されたシカゴ購買部協会景気指数を見ても、今後の状況はそれほど悪くなるとは思えません。

もちろん雇用統計で大きく下振れることは考えられるものの、以上のようなことから最終的には堅調な推移となることが予想されます。

また、5月末に設定されているドル円125円のオプションも非常に気になるところです。

121円乗せで年初来高値は早い

8日に予定されている雇用統計ですが、まずます良い結果となり先月の酷い数字が修正されるようであれば121円台が見えてきます。

そうなれば、買い遅れのドル買いが持ち込まれると考えられることから、自然と122円まで到達するような動きが考えられます。
もし、突破すれば年初来高値ですから大した材料がなくとも123円程度まで簡単に上昇することになります。
もし、押し目買いのチャンスがあるとすれば、日本の輸出がドル売りを持ち込んでくる5月7日の東京時間でしょうか。
チャートを見ても、ドル円は下値を確実に切り上げてきていますので、強いと考えられます。

Sell in May は為替市場には起こらないとみていますが、まずは5月8日の雇用統計に期待しましょう!
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想

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