元祖SHINSHINさんのブログ
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後発品変更不可な処方箋
処方箋の左下にある後発品変更不可欄に
「医師の署名・捺印」があると、
疑義照会をして医師の了解を得ないと、
後発品には変更できないことになっている。
患者側から「それでも後発品にしてほしい」という要望があって、
医師側へ了承の疑義照会をしても、
「後発品なんて、誰が使うかバカ野郎」
ってな具合に、お話にならないことが多い。
そんな時には、
仕方がないので患者側へ事情を説明し、
もしどうしても後発品にして支払いを安くしたいのであれば、
一般名処方箋を書いている医院へ行ってみたらどうかと、
紹介することにしている。
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厚労省だけでなく、財務省も薬品費を削減すべく、
いろいろな案が俎上にあがっており、
新聞紙上を賑わしている。
各省庁が色々手を尽くしても尚、
医療費削減に繋がらないとなると、
今度は医師側の領域が、
ますます削減ターゲットになってしまう。
そういう理屈を理解できないというのは、
よほど政治力に自信があるのだろうか?
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本邦の調剤薬局は、約65,000店あるという。
密かに噂になっていることがある。
行政サイドは、この調剤薬局数を半減して、
30,000店まで減らそうと目論んでいるのではないかと。
そうするためには、
いわゆる面前薬局の調剤報酬を減らすだけでなく、
「隣接している病院クリニックを潰せばよい」
という理屈が成り立つというのだ。
病院クリニックが潰れてしまうと、
面前にある調剤薬局も自動的に閉局するしかない。
そういう怖ろしい方向に行政が進まないように、
現在「後発品使用不可」を強調している医師側も、
後発品比率が高まるよう協力しようという気にならないのだろうか?
これは決して対岸の火事ではないのです。
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5件のコメントがあります
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murabo-さん2017/10/29 10:37おはようございます。僕は1995年から、ゾロを好んで使っていました。患者さんが安くなるように。それでも今の制度はおかしい。副作用が出たとき、ゾロによるアレルギーの。誰の責任になるのでしょうか。
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元祖SHINSHINさん2017/10/30 02:10先発品と後発品とで主要成分が同じでも、添加物が異なったりして、その添加物が原因となる副作用は、仰せの通りあり得ます。(可能性は相当に低いのですが)一方で、主要成分に限りますと、先発品と後発品とでの副作用確率は、ほとんど同じと考えています。ですが、先発品にしろ、後発品にしろ、重大な副作用が生じてしまった場合には、副作用被害救済基金による受給要件に該当しますが、主要部分に関しては、それぞれ製造した製薬会社に責が及ぶと考えられます。拡大して、被害者の怒りが収まらず、さらに責任を追及した場合には、関与した医療関係者にも責が及ぶ場合があるでしょう。重大な副作用の筆頭は、アレルギーになるでしょうが、個人個人の遺伝子や免疫に関わることですので、薬物や化学物質、食品一般に該当する問題となりますね。一部医薬品で遺伝子が関与しているとして、投薬前に遺伝子情報を調べる旨添付文書に記載のあるものがありますが、すべての医療機関で施行できるかとなると、現状では難しいでしょう。
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murabo-さん2017/10/30 05:45医師が処方しても、院外で変更される。その時変更した薬剤師に責任が変わると考えてよいのでしょうか。患者にもそう説明すべきですか。
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元祖SHINSHINさん2017/11/2 02:09すべての責任というわけではないですが、外部環境からみてギャラは下がる方向へ行きますけれど、仕事の範囲がかつてよりも広がるために、薬剤師の責任が今までより重くなると言えるでしょう。政府・行政は、調剤薬局を在宅医療に参画させることにより、病院で他界するよりもトータルで医療費を少なくさせて、患者に病院ではなく自宅で、あの世に行ってもらうという人を増やすという計画を立てています。ですが一方で、調剤薬局が在宅医療に参画しても、そうとう仕事をこなさないと儲けが出ないという環境なので、政府・行政の思惑通りにことが進むのかは不明瞭です。それだけの仕事をなすためには、設備や人が必要になってくるからです。ひとりの在宅をこなすのに、移動含め時間も必要です。最悪の場合、調剤薬局のスクラップ&ビルドが失敗して、調剤薬局が半減しただけで終わってしまう可能性もあります。なにしろ、間近に人口減少が控えているので、在宅医療が縮小されたときのことを考えると、たとえ大企業といえども、資本投下するのを躊躇するでしょう。
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元祖SHINSHINさん2017/11/2 02:24もうひとつ難しいポイントがあって、起点となる調剤薬局から在宅患者宅までの距離に関して、行政による制限が決められている点。つまり、大資本があれば仕事が片づくという理屈にならないのです。複雑な関数となっている臨界点が存在するのです。近所に、先行的に在宅医療に特化した調剤薬局があったのですが、もんのすごい距離の離れた在宅患者を多数抱えていました。先行者利益を狙って業務拡大したと思われますが、それが行政の気に障ったらしく、あっけなく距離制限が設けられたのです。思うに、行政があまりにも民間に関与すると、関与された業界は、たちまち失速するように思えます。さじ加減がたいへんに難しく、初期社会主義国家の辿った道がダブってしまう。ここはもう少し研究をして、敢えて現在の中国のような政策が、必要な場面かもしれません。
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