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天木直人さんの「シャープ買収劇の迷走報道に思う」…に思う

今朝の天木直人さんの有料メルマガに、鴻海によるシャープ買収に対して日本メディアの報道がヒドイということが書いてあった。思うところがある記事だったので、ほぼ丸ごとになって大変申し訳無いのですが…引用させていただきます。

 この買収劇の顛末をめぐる報道で目立つのは、買収を決めた後に見せた鴻海の強気な交渉についての批判だ。シャープの弱みをついた鴻海に対する不信感だ。しかし、買収劇がここまでこじれた要因は、買収がほぼ決まった段階で発覚したシャープの膨大な(3500億円とも言われている)潜在的な債務リストの発覚ではなかったのか。素人の私でもわかる。あり得ないことだ。そのような膨大な追加債務が発覚したら、交渉はこじれるのは当然で、むしろ破談になってもおかしくはない。もし意図的にシャープがそれを隠してたとしたら、それだけでもシャープは企業失格だ。実際のところ、鴻海のテリーゴー会長は激怒したらしい(3月31日 日経)。
 しかし、この買収劇を報じる記事は、その事を書かずに、鴻海の悪口ばかりだ。鴻海に買収されたシャープの将来に悲観的な事ばかりだ。むしろシャープは鴻海に感謝すべきではないのか。日本のメディアはそれを書くべきではないのか。
 こうなったら、私は鴻海がシャープを再び収益性のある企業に見事に立て直してくれることを期待する。テリーゴーなら意地でもそうするのではないか。その時日本のメディアは、手のひらを返したように、鴻海に買収されてよかったと、テリーゴーの鴻海をほめそやすのだろうか(了)

まず、「もし意図的にシャープがそれを隠してたとしたら、それだけでもシャープは企業失格だ」と書かれてますが、今のシャープはそういう体質であり、そうでなくとも企業として「失格」と言って差し支えありません。ゴウさんもその辺は理解した上で交渉を始めたでしょう。「買収がほぼ決まった段階で発覚した膨大な債務」についても当然予見していたでしょう。だからこそ、高商談会では高い値付けで買収交渉に望んで、政府系ファンドに対して圧倒的な差をつけて買収をほぼ確定し(※というのも、政府系ファンドは債務が大きいからといって出資額を減額せず、むしろ増額する可能性すらあるので)、その後で莫大な債務を洗い浚い出させて値切るという手法を取ったのです。そのくらいは基本的な交渉術で、私がゴウさんでもそうしますし、それが正しいやり方だと思います。

次に、「(シャープを立て直した)その時日本のメディアは、手のひらを返したように、鴻海に買収されてよかったと、テリーゴーの鴻海をほめそやすのだろうか」と書かれてますが、天木さんは日本のメディアに対してとても厚い信頼を寄せているようです。ゴウさんがシャープを立てなおしたら、日本の新聞はこぞって「黒い目のハゲタカに美味しいところを持っていかれた!」と書き立てて、ますますゴウさんを貶めようと躍起になるでしょう。それくらい日本の新聞は品性下劣でさもしいメディアになってしまいました。…いえ、昔からそうだったかもしれません。

来島どっくや佐世保重工を再生した坪内寿夫さんに対して主要メディアがどれほどひどい扱いをしたか。カルロス・ゴーンさんを批判した人達も、高杉良さんの「労働貴族」を読んで反省しなければなりません。土光敏夫さんはそんな扱いを受けてない、というかも知れませんが、政府とメディアがグルになって利用した土光さんが「正しく扱われた」などとは到底思えません。日本の財界人とメディアは、「失格企業」を再生することがいかに難しいか勉強し、「企業再生」というビジネスに対してもっと敬意を払うべきです。
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