kabukabumanさんのブログ
チャートに纏わる株式格言(チャート分析は苦手という方へ)
最初の大商いには黙って付け
出来高は株価より先行します。
今まで出来高がそれほど多くなかった銘柄が、突然大商いとなり急騰することがあります。
この場合、出来高が増える理由があるから買う人が急増していることが考えられるので
その理由が広く知れ渡る前に買いを入れることの重要性を表現しています。
この様な出来高急増日をスタートとして上昇相場が始まることは珍しくありません。
但し仕手相場に良く見られる様に、僅か数日間の上昇で終わることも少なくないので
出来高の累計が浮動株数を超えたら一旦利確する方が無難だと思います。
新値には黙って付け
新値とは、株価の新高値・新安値・直近(年初来)高値・直近(年初来)安値などを指します。
株価が新高値をつける場合、その時点では買い方全員利益が出ています。
従って買い方が利食いに走らない限り新たな下げ要因は生まれません。
また貸借銘柄の場合は売り方全員が含み損を抱えている状況なので
信用の期日前には基本的に反対売買が行われます。
ですから新高値銘柄は需給から考えると、更なる上値追いが期待出来ます。
因みに安値(新安値・直近安値)に関しては考え方が全てが逆になります。
何れにしても、新値更新銘柄の追撃売買は覚えて置いて損は無い投資手法の一つだと思います。
大局に付け
目先の株価変動に捉われず、長期的な視点で相場を見ることの大切さを例えた格言です。
チャート分析でも、1分足、5分足、15分足といった目先の日中足だけでなく
日足、週足といった長期間の方向性も確認し、現状株価の適正な水準を知るすることが重要です。
保ち合い放れに付け(トレンドフォロー)
保ち合い期間(レンジ相場)が長ければ長いほど、保ち合いを離れた後の値動きは大きくなります。
ですから保ち合い放れの初動で乗ることが出来れば大きな利益に繋がるということを意味します。
保ち合い相場の対応で天国にも地獄にもなる
保ち合い相場(レンジ相場)では、買い方と売り方の売買が拮抗しています。
トレンドが出ていない期間は実際長く、その場合は長期間保ち合いを形成します。
保ち合い相場では、何度も上下どちらかにブレイクすると見せかけては騙しに終わるので
その都度仕掛けると殆ど利益になりません。
そのため保ち合い期間中は逆張りが有効ですが、保ち合い放れの局面では大きな損失に繋がります。
レンジ内逆張り投資を徹底するなど、トレンドに合わせた取引手法が必要です。
三空は売り
三空とは、チャート上の窓が三日連続した状態を言います。
つまり三日連続したGD(ギャップアップ)を伴う上昇なので、短期的に相場は過熱状態です。
上昇を続けると我先にと買いに走る投資家が急増し、相場は益々強気に傾き易くなります。
しかし三空ともなれば、急ピッチの上昇が警戒される水準なので
この場合は一旦利確する方が賢明だと思います。
財界の見通しより相場の足取り
株式相場では、経済や政界の見通しを予測するより、現実の値動きを大切にすべきという格言です。
一般的な経済見通しから個別銘柄の先行き動向を読むことは不可能です。
特に短期投資の場合は、当該銘柄のファンダよりテクニカル分析が重要になります。
中長期見通しを把握することは大事ですが、直近の値動きから先行きを読むことの方が
より実践的だと言えそうです。
相場師は日柄を大切にする
株式相場は価格の上げ下げ(値幅調整)と同じ様に、日柄の考え方が重要です。
長期的に株価は一定のリズムで上下に動きます(日柄調整)が
その際、日数に着目すると規則性を持った期間で上下していることが解かります。
例えば上昇(20日)→下落(10日)→上昇(20日)→下落(10日)という様に
概ね規則的な値動きを繰り返しながらトレンドが決まります。
経験が豊富な投資家ほど日柄に着目して相場を見ています。
半値戻しは、全値戻し
大きく下げた後の戻り相場で、下げ幅の半分程度株価が戻ればその相場は強いことを表しています。
下げる前の半分も戻る様な相場なら、下げる前の水準まですんなり戻ることが多いからです。
これが弱い相場であれば、半値戻しどころかズルズルと下げ続けてしまいます。
全値戻しに期待する場合も日柄は重要です。
罫線を過信するな
相場は歴史を繰り返します。
時代ごとに参加者は変わりますが、過去と似た様なチャートパターンは絶えず現れます。
しかしチャートを過信し、過去の動きだけを見て将来の価格変動を予想することは危険です。
どの様な時に有効なのかを見極めるのは、やはり経験から学ぶしかありません。
高値覚え、安値覚えは損のもと
高値や安値からの値頃感から安易に売買すべきではないとう格言で
特に初心者の方は良く覚えて置くべきだと思います。
つまり過去の高値より、現在の株価の方が安いという理由で買うと失敗し易いという戒めです。
過去の高値や安値を意識し過ぎると、直近の値動きを軽視しがちになるからです。
基本はあくまでもトレンドですから、優先すべきは直近の値動きです。
押し目待ちに押し目なし
強い上昇相場では、押し目があれば買いたいと思う投資家が多いので
押し目はかなかやって来ません。ですからこういう時は妥協して高値で買うのではなく
むしろ大衆とは異なる行動をした方が良い結果に繋がることが多いものです。
波高きは天底の兆し
相場の天井付近や底値付近では、いわゆる大陰線・大陽線でトレンド転換することがよくあります。
高値を更新中に、極端に多い出来高を伴い大陰線で引けた日の翌日
前日の高値を越えられない場合は一旦天井になる可能性が高い傾向があります。
逆に底値圏で暫くもたついていた株価が突如急騰し、数日後もその急騰時の安値を下回らなければ
そこで株価は一旦底入れし上昇に転じる可能性が高くなります。
このように相場の転換点では何らかのシグナルが存在するので
これを他の人より一早く見つけられるかが勝負という訳です。
咲いた株から散って、散った株からまた咲く
相場全体が上昇に転ずる時は、必ず「一番手銘柄」と呼ばれる他の銘柄の牽引役が登場します。
そこから裾野が拡がり、次第に相場全体に波及していく時はとても強い相場になりますが
逆に上昇相場が最終局面を迎えると、当初牽引役だった一番手銘柄から下げ始めます。
こうして個別銘柄のトレンドは形成されていくのです。
つまり上昇相場の引き金役となった銘柄の株価推移を観察することで
相場全体の流れが見えて来るという格言です。
罫線は相場師の杖である
チャートは過去の値動き、現在のトレンドや株価水準を表しているので投資の地図とも言えます。
天井売らず底買わず
最高値、最安値を判断するのは事実上不可能です。
そもそも株価の天井や底は後になって分かるものなので、トレンドに基づいた売買が基本です。
人も我もで相場は天底をつける
株価が天井を打って下降トレンドに突入すると市場は弱気一色になり
最後には自分までも弱気となってしまいますが、こういう時に相場は大底をつけるものです。
つまり株価を左右するのは人間の心理であることを表しています。
トレンドはフレンド
トレンドに逆らうことは、川下から川上へ向かって泳ぐようなものだという例えです。
鯉の滝登りもそうですが、見ていると悲壮感が漂って来ます。
チャート分析は苦手という人でも
この様な格言に置き換えると、案外容易に理解出来るのではないでしょうか
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外国人の持ち株比率とチャートとの関係の件は無視して下さい。
余計な事を書いてしまったと反省しています。
それに私自身も普段から外国人の持ち株比率を気にしている訳ではありません。
ただ去年や今年1~3月の様に外人の売買が活発な時期は
外国人比率が高い持ち株や監視銘柄があれば株価動向に注意する程度です。
因みに外人の平均保有期間は約3ヶ月と言われていますので
外人の持ち株比率が急増した銘柄は一応ピークから3か月後が要注意だと
勝手に思い込んでいます。(統計的な裏付けはありません)
しかも持ち株や監視銘柄がこの様なケースに該当することは滅多にないので
実際は無視して良い話だと思います。
お騒がせして申し訳ありません m(_ _)m
そうですね。大口さんはチャートなんぞ気にしない。
彼らが買えば相場は上がる、売れば相場は下がるに決まってますから。
おおよそ彼らがどう動いているかでチャートはできていると考えてます。
だから、それに弱小個人は逆らって売買すればほぼ確実に負ける。
株式巡る資金がどう動いているかチャートで見るんだと思っています。
外国人の持ち株比率は特に気にしてはないですね。
参考になるものですか。
よかったらお教え下さい。
futurerdream さん、コメント有難うございます。
確かに機関投資家と個人投資家の間で情報にハンディが無いのは
唯一チャートしかありませんね。
やはりフルに活用することで勝機も増える筈だと思います。
ただ海外勢はチャートに一切目もくれないので
厳密に云えば、外人の持ち株比率が高い銘柄とそれ以外の銘柄とでは
チャートの持つ意味が若干異なるのではないかと考えています。
http://www.stockboard.jp/flash/sel/?sel=sel533
因みに上のリンクは外人持ち株比率上位100社ですが(毎日更新されます)
私自身チャートの特徴を分析したことはないので断言は出来ません。
もし何か違いや特徴に気付かれた時は是非教えて下さい。
かわうそくんさん、コメント有難うございます。
仰る通りチャートは投資家心理をグラフ化した様なものですね。
株が心理戦という側面を持つ以上
チャートはある意味個人投資家のバイブルとも言えそうです。
因みにここから先は余談ですが
特殊なケースとして、最近プログラム売買が普及している所為でしょうか
例えば相場全体が暴落する時などは、一気にド~ン!とは下げず
第2波、第3波という波状的な下げ方が目立つ様な気がします。
それを強く感じたのはリーマンショックの頃ですが
恐らく前例がない市場の反応にシステムが
クラッシュに近い状態になったのではないかと推察しています。
確かにCPUには感情がありませんから
今後システムトレードが益々拡大して行けば
チャートに従来とは違った変化が現れるかも知れません。