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【投資脳のつくり方】ギリシャなど格下げ、ユーロの不安定要因に

2009年2月3日(火)本日お伝えする内容はこちら!


1. 【欧州】ギリシャなど相次ぎ格下げ、ユーロの不安定要因に
2.【日本】企業の信用リスク、2ヵ月ぶり最高値
3.【日本】新安値付けた大企業株

─────────────────

1. 【欧州】ギリシャなど相次ぎ格下げ、ユーロの不安定要因に


(出所)2009年2月3日付日本経済新聞朝刊6面より



 ●欧州先進国がリーマンショック後、初の格下げ
 ●外国為替市場にヒントがある
 ●国家の信用に影響する“利下げ”から株価は当面下ぶれリスク大


米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は1月、スペイン
の長期債務格付けを「トリプルA」から「ダブルAプラス」に1段階引き下
げ、トリプルAを維持する英独仏などとの間に格付け格差が生まれた。S&
Pはポルトガルも「シングルAプラス」に、ギリシャも「シングルAマイナ
ス」にそれぞれ1段階下げた。昨年9月の米大手証券リーマン・ブラザーズの
破綻後、西欧先進国の格下げは初めて。なお、日本の格付けは「ダブルA」
でスペインとポルトガルの間。


国家の信頼が落ちていることは、外国為替市場に顕著に出ている。ドルに対
するユーロの動きがここ1ヶ月強再び弱くなっていることは、上記ニュース
と無縁ではない。


●CurrencyShares Euro Trust (Public, NYSE:FXE)
http://finance.google.com/finance?q=NYSE%3AFXE 


株式市場が反転するためには、ドルに対してユーロが強い通貨になってもら
なければならない。ユーロが弱いということは、世界に緊張が走っているこ
との証拠になるからだ。ただし、株式市場を占う上で、ユーロが大きな影響
を与えるとなると、2月、3月と利下げ予想されるユーロ圏の現状を考えると、
短期的には上昇機運が訪れると考えるには、理由が足りない。



2.【日本】企業の信用リスク、2ヵ月ぶり最高値


(出所)2009年2月3日付日本経済新聞朝刊4面より



 ●信用リスクが最高値を更新したという記事
 ●個別をつぶさに観察すれば、すでに最高値を更新している企業は続出
 ●信用リスクが高まる=株価下落、という構図は当てはまらない


企業の信用リスクを取引する市場で2日、リスクの大きさを示す指標が約2カ
月ぶりに最高値を更新した。金融・資本市場の混乱が実体経済に及ぼす悪影
響が深刻化。電機など国内の主要企業で業績の大幅な悪化が相次いで顕在化
したことで、先行きへの懸念が改めて広がったためだ。


リスクの大きさを示す指標として、クレジット・デフォルト・スワップ(C
DS)がよく注目される。信用市場では企業が倒産等に陥った場合に備え、
金融機関が第三者に保証料を支払い、損失を補填してもらう契約を結んでい
るのが通例だ。その保証料自体を売買するのがCDSという金融派生商品にな
る。


市場の代表指標であるアイ・トラックス・ジャパン(五年物)は2日、一時
405まで上昇。それまで最高だった12月の380を上回り、約2カ月ぶりに最
高値を更新した。


たしかに、製造業を中心に軒並み業績を悪化させている中、CDS価格は高騰
している。しかし、私が普段ウォッチしている下記URLをクリックいただけ
れば分かるが、各企業はとっくに最高値を更新している。

東京金融取引所/ http://www.j-cds.com/jp/index.html


さらに、ソフトバンクなどは、CDSが最高値を更新する中、株価が大きく上
昇しているのだ。CDSへ注目することはもちろん必要だが、だからといって、
CDSだけ見てドギマギしていても始まらない。



3.【日本】新安値付けた大企業株


(出所) 2009年2月3日付日本経済新聞朝刊13面より



 ●なぜ、日本の大企業は壊滅的ダメージを受けているのか
 ●時代の趨勢から“イノベーションのジレンマ”が起こっていると考える
 ●製造業は投資対象として魅力が落ちた


過去最悪の赤字計上を余儀なくされている日本の製造業。ほんの少し前まで
世界に冠たるモノづくり国家が日本ではなかったか?しかし、私は多くの日
本の製造業は、“イノベーションのジレンマ”に陥ってしまっていると考え
ている。本日の日本経済新聞13面「一目均衡」では、“新安値つけた大企業
株”と題し、私の取材コメントが掲載されている。


●ハイブリッド車をモデルチェンジして値上げするトヨタ自動車の発想は供
給者の論理ではないか
●ソニー製だからと言って10万円近い小型ノートパソコンを買う時代ではない


しかし、一方で、彼らが往年の輝きを取り返してくれないと、日本はどうな
ってしまうのか。復活を期待したいところだが、株価をひとまず脇に置き、
企業の目線に立って考えると、どういう答えが出てくるのだろうか。


その答えが“イノベーションのジレンマ”ということだ。イノベーションと
は、破壊的な事象を言う。新興国が格段に力を蓄えてきた今、日本企業が今
のまま、つまり高コスト体質でかつ、魅力の決して高くない商品、サービス
を提供することで高い収益を上げる事自体、もう難しいのだ。


それだけのパラダイムシフトが起こっている以上、誰が率いようがそう簡単
にこれらの日本企業が回復するとは思えない。特に製造業はその考えがぴた
りと当てはまる。そう考えると、大枠としては結果として製造業は投資対象
として魅力が堕ちたことを意味する。



(文責:木下 晃伸 きのした てるのぶ)
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