東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が900を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、鉱業、非鉄金属、証券商品先物、保険、石油石炭など29業種が上昇。一方、小売、繊維製品、精密機器、空運の4業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、フジクラ<5803>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、コナミG<9766>、ファナック<6954>が軟化した。
エヌビディアの2025年5-7月期の売上高は前年同期比56%増の467億4300万ドルとなり、市場予想(461億ドル)を上回り、8-10月期の売上高は同54%増の540億ドルと見込み、同予想(531億ドル)を上回る内容だった。ただ、データセンター向けの5-7月期の売上高が市場予想に届かなかったことが懸念材料となり、エヌビディア株は時間外取引で3%を超える下落となった。東京市場もエヌビディア株安を背景に半導体関連株が売られ、日経平均を押し下げる要因になった。しかし、売り一巡後は買い戻しの動きが次第に強まった。また、バフェット氏の関連会社による商社株の買い増しが判明したことで、今後も海外投資家による日本株買いが続くとの思惑も相場を押し上げるとの見方に向かわせた。
エヌビディアの決算が波乱なく通過したことで、投資家の関心は再び米国の景気に移っていくことになろう。29日には7月の個人消費支出(PCE)統計、来週には8月のISM製造業および非製造業景況指数、8月の雇用統計など重要な経済指標の発表が目白押し。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ幅がどうなるのか探るためにも、景況感の行方を確認する必要がありそうだ。このため、目先的には個別材料株物色が活発になりそうだが、株価水準が切り下がる場面では押し目拾いのスタンスで望みたい。
<CS>
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