東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、銀行、電気ガス、情報通信、証券商品先物など7業種が上昇。一方、機械、卸売、輸送用機器、空運など26業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ネクソン<3659>、ニトリHD<9843>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、東エレク<8035>、TDK<6762>が軟調だった。
前日の米国市場は、ベッセント財務長官が「9月に0.5%の利下げが可能」との発言が好感され、主要株価指数はそろって上昇した。ただ、東京市場はベッセント氏による日銀の金融引き締めの遅れを指摘しており、相場の重荷になったようだ。このところ堅調に推移していた半導体関連や人工知能(AI)関連株などハイテク株中心に利益確定売りが優勢となった。また、為替市場で一時1ドル=146円台前半へと円高が進んだことも投資家心理を悪化させ、輸出関連株にも持ち高調整の売りが優勢となった。
連日で最高値を更新していたこともあり、当然の一服と言えよう。米国では大幅な利下げ期待が高まり始めているが、グローバルマーケットの先導役である米国は、景気がそれほど悪くないなかでの利下げ実施と、関税交渉の成果である海外からの投資誘致の成功で、来年秋に予定される米中間選挙に向けた株高基調は続くとの見方が多い。このため、東京市場もテクニカル調整があっても、米国市場に連動した上昇場面は続くことが期待され、押し目買いスタンスに徹したいところだ。
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