株式会社ベネッセホールディングスとソフトバンク株式会社の合弁会社であるClassi(クラッシー)株式会社は、学習支援プラットフォーム「Classi」の新機能として「Classiポートフォリオ」を本日から提供開始します。
■「Classiポートフォリオ」提供の背景
2020年度に迫った戦後最大規模ともいわれる大学入試・教育改革では、生徒の「主体的・対話的で深い学び」を実現するべく、従来の筆記試験に加えて、本人が記入する学習データ(eポートフォリオ)を積極的に加えて評価するなど、多面的・総合的な能力や適性を評価する試験へと大きく転換が図られる予定です。
これらの改革を契機に、生徒はより「主体的」に学ぶことと、先生は生徒の成長を点ではなく「線でとらえた指導」が求められるようになります。
このように、学校現場が環境変化への対応を迫られる中、Classiは先生・生徒を支援するため、「Classiポートフォリオ」を開発しました。
■「Classiポートフォリオ」について
「Classiポートフォリオ」は、今後の大学入試で必要となる学習記録データ(eポートフォリオ)の蓄積にとどまらず、生徒が日々の学校生活の中で得た学びや気付きを、スマートフォンやタブレットなどで記録しながら“主体的に学ぶ力”を育成する「学びのアルバム」です。
学校での多様な場面で活用され、データが蓄積される「Classi」の特長を最大限に生かし、「Classiポートフォリオ」には、学習計画・学習活動、主体的・対話的な深い学び(探究などの校内の研究活動やフィールドワークなど)への取り組み、部活動・ボランティア活動などの課外活動、取得資格・検定・表彰、日々の気付きのメモなど、学校生活でのさまざまな記録が蓄積されます。これに加えて、校内テストや進研模試などの外部テストの結果や、先生や友人からのフィードバックなど、生徒に関するあらゆる記録を一元管理することができます。
また、2019年度大学入試から高大接続ポータルサイト「JAPAN e-Portfolio」(※)との連携も計画しています。
※高大接続ポータルサイト「JAPAN e-Portfolio」:文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業(主体性等分野)で構築・運営する、高校eポートフォリオ、大学出願ポータルサイト。高校生が学校内外の活動をeポートフォリオとして記録し、高校生が入力した記録を高等学校の先生が確認できるサイト。
【Classiポートフォリオの活用イメージ】
「Classiポートフォリオ」の開発にあたっては、eポートフォリオ領域の第一人者である、東京学芸大学総合教育科学系情報処理センターの森本康彦教授に監修していただきました。
Classiは、2016年から、森本教授および株式会社ベネッセコーポレーションと共同で、全国の中学・高等学校にて生徒約1,500人、先生約350人を対象に、ポートフォリオに関する実証研究を行っており、その豊富な知見に基づいて開発しています。
■「Classiポートフォリオ」の特長
1.生徒の主体的な学びを深める
生徒は、日々の学びを振り返り、気付いたことやできるようになったこと、失敗して次はこうしようと心に決めたことを記録します。
「Classiポートフォリオ」では、こうした生徒の自問自答を深めるために最適な「テンプレート」を複数用意し、それらを活用することで生徒の主体的な学びを促進します。
2.点ではなく線でとらえた学習指導、進路指導を可能に
「Classiポートフォリオ」では、進路・キャリア、学校行事などをはじめ、さまざまなカテゴリーに分類して生徒の記録を蓄積することができます。先生は生徒の記録を確認し、フィードバックを行いながら、点ではなく線でとらえた指導を行うことで、将来の進路指導や大学入試などにも役立てることが可能となります。
3.アクティブ・ラーニング型教育プログラム「クエストエデュケーション」と連携
「Classiポートフォリオ」は、株式会社教育と探求社(※1)との提携により、同社が150校以上に提供する「クエストエデュケーション」と連携します。さまざまな分野(スポーツ、医療、ビジネス、グローバルなど)の第一人者の人生を教材とした「The Vision(ザ・ビジョン)」や、身近な地域の社会課題の解決に取り組む「ソーシャルチェンジ」といったプログラム「Classi」上で配信し、ポートフォリオを活用しながら、生徒の「主体的・対話的で深い学び」の実践やキャリア教育につなげていきます。
※1 株式会社教育と探求社ウェブサイト(http://eduq.jp/)
■ご参考情報
▼森本 康彦氏 略歴(Classiポートフォリオ監修)
長岡技術科学大学大学院修了。博士(工学)。1991年、三菱電機株式会社・情報技術総合研究所にて基本ソフトウエアの開発に従事。1996年、広島市立牛田中学校教諭(数学)、2004年 千葉学芸高等学校教諭(情報)、 富士常葉大学・准教授を経て、 2009年東京学芸大学准教授に就任。現在、東京学芸大学総合教育科学系情報処理センター教授を務める。教育工学、特にeポートフォリオ、ICT活用教育、 情報教育を専門とする。
▼「Classi」サービスについて
「Classi」は、学校の授業・生徒指導、生徒の学習において、先生・生徒・保護者がつながる学習支援プラットフォームです。「Classi」は、ベネッセコーポ―レーションが提供するアセスメントと連動することで1,000以上の単元と6段階の難易度から最適な学習をレコメンドする「アダプティブ・ラーニング学習動画」(※1)や、生徒個々の学力に対応するための学習コンテンツとして2.5万本の「動画教材」(※2)と「大手出版社5万問の問題集」(※3)などを、各パートナー企業と協力して提供しています。また、学校活動で重要な学校・学年・クラス・部活などのさまざまなグループにおけるコミュニケーション基盤となる「校内グループ情報」や、学校内のさまざまな活動結果を蓄積し振り返ることができる「生徒カルテ」などにより、学校活動全体のICT化を支援可能なサービスとなっています。
これに加えて「Classiプラットフォーム」では、Classi IDひとつでパートナーの教育サービスを利用できるようになり、教育環境の変化や学校課題に応じて、あらゆる学校活動のICT化をサポート可能なサービスとなりました。
※1 ベネッセのアセスメントと連動したアダプティブ・ラーニングを提供 https://classi.jp/info/20170425/20170425.pdf
※2 学習動画コンテンツと動画提供パートナーとの提携 https://classi.jp/info/20160831/
※3 問題集パックとしての教科書出版社との提携 https://classi.jp/info/20150624/
▼Classi株式会社について https://classi.jp/
所在地:東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビルディング14階
設 立:2014年4月
代表者:代表取締役社長 山﨑 昌樹
代表取締役副社長 加藤 理啓
株 主:株式会社ベネッセホールディングス、ソフトバンク株式会社
事業内容:学校教育におけるICT活用の推進
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