東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、倉庫運輸、建設、保険、不動産など5業種が上昇。一方、ゴム製品、輸送用機器、精密機器、海運など28業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、コナミG<9766>、富士通<6702>、NRI<4307>がしっかりだった半面、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>が軟調だった。
前週末の米国市場は、トランプ米大統領が「中国は合意を完全に破った」と自身のSNSに投稿するなど、米中通貿易摩擦への警戒感につながった。東京市場は半導体などを中心に売られたほか、円相場が一時1ドル=143円台前半と円高に振れて推移したことも重荷となり、日経平均の下げ幅は一時600円を超えた。
日経平均は大幅に下げたものの、出来高は17億株と低調で、全般は様子見ムードの強い展開だった。米中貿易摩擦に対する懸念が株安材料となったが、トランプ大統領の発言で大きく売られる局面に対しては、これまでの流れからは押し目買いの好機になる可能性もあるため、売り方にとっても積極的には仕掛けにくいところであろう。日米関税交渉も6月中旬の先進7カ国(G7)首脳会議前に再び協議することになっており、日米の関税交渉の動向にも引き続き関心が集まろう。このため、全般は押し目スタンスを維持しながら、個別材料株物色が中心となりそうだ。
<CS>
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