■明確な底打ち感が強まってくる状況を見極め
■日本製鉄、25/3上方修正 純利益3400億円←3000億円
■前場の注目材料:三菱自、ホンダ・日産に参画、EV部品・ソフトで協業
■明確な底打ち感が強まってくる状況を見極め
2日の日本株市場は、連日の大幅下落のなかで目先底を探る動きになりそうだ。1日の米国市場は、NYダウが494ドル安、ナスダックは405ポイント安だった。新規失業保険申請件数が1年ぶりの高水準に達したほか、ISM製造業景況指数が予想外に低下するなど、景気悪化を警戒した売りが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比1105円安の36845円。円相場は1ドル149円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。昨日の日経平均株価は975円安となり、前日のリバウンド部分を帳消しにした。日経225先物はナイトセッションで1240円安の36710円で終えており、一時36420円まで売られる場面もみられた。一気に200日線まで下げてきたことから、これにサヤ寄せする形で幅広い銘柄に売りが先行する形になりそうだ。
急ピッチの下げに対する売られ過ぎも意識されやすく、200日線水準まで下げてくることから、いったんは押し目を狙う動きが意識されそうである。ただし、米国ではISM製造などの経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)による年内3回の利下げを予想する向きもあり、米長期金利は約半年ぶりに4%を下回ってきた。為替市場では日米金利差縮小による円高傾向が強まっており、日米金利差を狙ったポジションを圧縮する動きが加速することで、先物市場では先回り的な売りの動きも警戒されやすい。
また、決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすく、売り一巡感が意識されてくる局面においても、短期的な値幅取り狙いにとどまりそうだ。まずは、明確な底打ち感が強まってくる状況を見極めたいところである。物色は決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすく、昨夕発表したところではアストマックス<7162>、キングジム<7962>、新明和工<7224>、ゼリア新薬<4559>、ヒロセ電<6806>、日ハム<2282>、コナミG<9766>、日東紡<3110>、寿スピリッツ<2222>、住友電工<5802>などが注目される。
■日本製鉄、25/3上方修正 純利益3400億円←3000億円
日本製鉄<5401>は2025年3月期業績予想の修正を発表。純利益を3000億円から34000億円に上方修正した。鉄鋼需要の低迷は続くものの、原材料価格と鋼材の販売価格との差であるマージン(利ざや)が改善する。2025年3月期第1四半期業績は、売上収益が前年同期比0.4%減の2兆1915.09億円、営業利益は同4.7%減の2369.77億円だった。コンセンサス(1750億円程度)を上回る。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化期待
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・三菱自<7211>ホンダ・日産に参画、EV部品・ソフトで協業
・GSユアサ<6674>滋賀・守山にEV電池新工場、2拠点目、35年稼働
・アシックス<7936>本社で海外人材活用、来年データベース運用
・日本製鉄<5401>国内電縫鋼管を再編、ライン数も削減
・大塚HD<4578>大塚製薬、8億ドルで米社買収、自己免疫領域を拡充
・三菱ケミカルG<4188>コークス生産能力4割減、鉄鋼関連低迷
・楽天G<4755>AIチャット提供、文書化など法人業務支援
・NEC<6701>ジャカルタ高速鉄道向け通信システム受注
・トヨタ自<7203>好調HV、需要1.5倍、4ー6月期、競争激化も高い商品力
・いすゞ自<7202>海外にUD車両、大型トラック、製品相互補完を拡大
・ヤマハ発<7272>2輪梱包枠に電炉鋼板、国内初採用、CO2削減
・三菱化工機<6331>本社など再編 150億円投資、事務所・研究棟を集約
・日立建機<6305>油圧ショベル 顧客システムと連携、円滑に遠隔操作
・京セラ<6971>低熱膨張「コージライト」を天文・宇宙向けに拡販
・メルカリ<4385>グループのメルコイン、ビットコイン自動積み立て、メルカリに新機能
・シャープ<6753>太陽光との連携機器、ドラム式洗濯機に拡大、来月2機種
・北越コーポレーション<3865>大王製紙と、新潟―中部をラウンド輸送、提携効果拡大狙う
・三菱地所<8802>豪で大型物流施設開発、香港社と共同
・東急不動産HD<3289>西川弘典社長「渋谷で新興育成」
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月マネタリーベース(6月:前年比+0.6%)
[<海外>
・特になし <ST>
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