東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは空運、鉱業、ゴム製品、海運、鉄鋼が軟調。半面、その他製品、精密機器、情報通信、水産農林がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、NTTデータ<9613>、日立建機<6305>が軟調。一方でエムスリー<2413>、KDDI<9433>、キヤノン<7751>、テルモ<4543>が堅調。また、前場に弱い値動きだったファーストリテ<9983>が大引けにかけて下げ幅を縮めていたことも、日経平均の底堅さにつながっている。
寄り付き直後の急落には驚かされたが、決算が評価されていた日東電工<6988>が売り気配で始まるなど、個別でもやや波乱含みの面がみられていた。ただし、その後早い段階で切り返しをみせていることから、短期筋の売り仕掛け的な動きだったと考えられる。後場は日銀のETF買い入れが期待できない状況ではあったが、反対に大引けにかけて下げ幅を縮める流れとなり、全体としては底堅さが意識される展開だった。また、マザーズ指数についても朝方の急落によって押し目狙いの買いが強まったようである。
東証1部の売買代金は12営業日連続で2兆円を下回っており、引き続き積極的な参加者は限られていると考えられる。また決算発表が本格化していることで、決算を手掛かりとした日替わり的な物色に向かわせやすいだろ。参加者が限られていることから、仕掛け的な動きも出やすいと考えられるため、本日のような荒い値動きには引き続き注意する必要がありそうだ。その他、決算発表が本格化する中で、継続的に物色されるかは見極めが必要であり、スタンスとしては日計りだろう。
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