日経平均1万円割れ 投資家心理は一気に冷え込む
大引けの日経平均株価は183.95円安の9891.10円、TOPIXは6.54ポイント安の882.26ポイントで終了。東証一部の値上がり銘柄数は426、値下がり銘柄数は1162、出来高は概算で26億4350万株、売買代金は概算で1兆8666億円でした。
昨日の米国では、新築住宅販売件数が市場予想を下回り、住宅建設のレナーやD.R.ホートンが大幅安となる中、アルコア、キャタピラー、インテルが全体の下げを主導し、NYダウ・ナスダックともに大幅安。これを受けた日経平均は寄りつきから1万円を下回り、終日大幅マイナスサイドで推移。市場では、米系年金など海外中長期主体による「アジア売り」観測が浮上。日本株のみならず、アジア株全般の下げがきつくなりました。
個別では、三菱UFJ証券、マッコーリー証券、かざか証券が揃って格上げした日本電産が年初来高値を更新し、大和証券SMBCが格上げしたオービックビジネスコンサルタントやオービックが上昇。日本航空は前原大臣の記者会見で再建計画について発表があるため、国有化によりひとまず安心という認識で高く、JAL問題が片付けば銀行にも安心感があるとの見方から、みずほFGや三菱UFJ、三井住友FGなどメガバンクが軒並み上昇。日経平均プラス寄与度上位には、資生堂、ソニー、三井不動産、三菱UFJ、パナソニックが登場しました。
半面、通期予想が想定外の下方修正となった新光電気工業が売り込まれ、赤字幅が市場想定比でも拡大したNECエレクトロニクスも大幅安。上半期営業損益赤字転落の山善、通期営業赤字拡大の中山製鋼所、ゴールドマンサック証券が「強い買い推奨」から削除したファーストリテイリングなどが弱く、日経平均マイナス寄与度上位には、ファーストリテイリング、アドバンテスト、ファナック、東京エレクトロン、セコムなどがランクインしています。
新興市場は日経ジャスダック平均、ヘラクレス指数、マザーズ指数が揃って下落。台湾の親会社が実施するTOB価格12500円にサヤ寄せする形でUMCジャパンがストップ高となり、ジパングの吸収合併と1対2の株式分割を発表したプライムもストップ高まで上昇。銀行株急騰の流れでセブン銀行、大和証券SMBCが投資判断「1」、目標株価800円に設定した日特エンジニアリング、上期営業益を上方修正したGモードなどが上昇しています。
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