株の下落が重しになった。為替の円安基調は維持されているものの、国内での長期金利の上昇も続いていることが警戒感を誘った。日経平均は午後も下値模索の展開が続き、大引け直前に32142.25円(565.44円安)まで下げる場面があった。
大引けの日経平均は前日比548.41円安の32159.28円となった。東証プライム市場の売買高は17億9463万株、売買代金は4兆3391億円だった。セクターでは非鉄金属、輸送用機器、ゴム製品が下落率上位に並んだ一方、海運、パルプ・紙のみが上昇した。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の91%、対して値上がり銘柄は9%だった。
個別では、1日に決算を発表した米AMDの急落などを背景とした米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅下落を受け、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>、ルネサス<6723>などが下落。ソニーG<6758>、日立製<6501>、ニデック<6594>のほか、メルカリ<4385>、マネーフォワード<3994>、サイボウズ<4776>などのハイテク・グロース株が全般安い。コマツ<6301>、三菱マテリアル<5711>、住友ゴム<5110>、石油資源開発<1662>、共英製鋼<5440>など景気敏感株も総じて軟調。業績下方修正を発表したTDK<6762>、NOK<7240>、ヤマハ<7951>などが急落。ほか、決算を材料に住友電工<5802>、住友化学<4005>、カカクコム<2371>、テレビ東京<9413>、NTN<6472>、ハウス食品G<2810>、ダイヘン<6622>などが大きく下落した。
一方、決算や自社株買いが好感された川崎汽船<9107>、郵船<9101>が大幅高。新光電工<6967>は、富士通<6702>の保有株売却に関する順調な進捗を手掛かりに大幅高。CTC<4739>は伊藤忠<8001>による株式公開買い付け(TOB)を材料にTOB価格にサヤ寄せの動き。好決算で前日にストップ高比例配分となったJVCケンウッド<6632>は本日も急伸。ほか、決算を材料にサンリオ<8136>がストップ高比例配分となり、東京精密<7729>、日本ライフライン<7575>、インテリジェントウェイブ<4847>、AZ‐COM丸和<9090>、スカパーJ<9412>なども大幅高となった。
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