<話題の焦点>=取り残されたタクシー関連、本格景気回復で見直しも
そんななか真っ先に景気回復の恩恵を受けそうなのに、忘れ去られているのがタクシー関連だ。経済の長期低迷のなか乗客も減少、ここにきてジワリ上向き加減だというが、株価は人気離散で商い薄が継続。運転手不足や燃料費の高騰が足かせになり、いまだ日の目を見ていない。
バブル経済時代、終電を過ぎると駅にはタクシーを待つ長蛇の列ができていたのが夢のようだが、2020年の東京五輪に向けて好調景気が続くとみれば、光明もそう遠くはないはず。
別表は主なタクシー関連銘柄だが、その数は多くない。東京都内の大手タクシー4社のことを、業界では通称「大日本帝国」という。すなわち大和自動車交通<9082.T>、日本交通、帝都自動車交通、国際自動車の頭文字をとってそう呼ぶわけだが、このなかで上場しているのは東証2部の大和自交のただ1社。福岡単独上場では、第一交通産業<9035.FU>ということになる。
ある業界関係者は、「依然、厳しい。いまだ不透明要因が多い」と言うが、今後、景気回復が加速し、燃料費の高騰も落ち着きをみせれば、見直し機運も高まる可能性がある。また、それにつれてタクシーの配信システムを手掛けるモバイルクリエイト<3669.T>にもスポットライトが当たる可能性がある。
◆主なタクシー関連銘柄
南総通運<9034.T> 千葉県地盤、傘下に南総タクシー
神奈中交<9081.T> 小田急系、傘下にタクシー会社2社
大和自交<9082.T> 東京4大タクシーの一角
第一交通<9035.FU> 福岡地盤、M&A攻勢で全国展開
モバクリ<3669.T> タクシー自動配車システムを展開
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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