日経平均は反落、円高進行を嫌気も底堅い展開
20日の米国株式市場は反落。ダウ平均は61.56ドル安(-0.15%)の40834.97ドル、ナスダックは59.83ポイント安(-0.33%)の17816.94、S&P500は11.13ポイント安
(-0.20%)の5597.12で取引を終了した。8月フィラデルフィア連銀非製造業活動の悪化で、景気減速懸念が再燃し、寄り付き後、下落。カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール年次会合でのパウエル議長講演を今週後半に控えた利益確定売りも目立ち、終日軟調に推移し終了。
為替が1ドル145円まで円高ドル安が進行したことで、東京株式市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は37605.83円まで下げ幅を拡大した後は、為替の円高一服を材料に、下げ幅を徐々に縮小。前場は前日比マイナス圏で取引を終えたが、為替の水準を考慮すると底堅い展開となった。ただ、プライム市場の売買代金は1.7兆円と減少しており、様子見姿勢は強まっている様子。
日経平均採用銘柄では、国内証券会社のネガティブなレポートを材料に太平洋セメント<5233>が下落したほか、米10年債利回りが8月5日以来の3.8%割れとなったことで、日本の金利も低下し、第一生命HD<8750>、東京海上HD<8766>がさえない。このほか、資生堂<4911>、古河電工<5801>、IHI<7013>、住友化学<4005>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>が売られた。
一方、カナダ同業大手アリマンタシォンからの買収提案で株価が動いているセブン&アイHD<3382>が本日は上昇。国内証券会社のポジティブなレポートを材料にニチレイ<2871>も買われたほか、円高メリット銘柄のニトリホールディングス<9843>が上昇。このほか、キヤノン<7751>、キーエンス<6861>、テルモ<4543>、アステラス製薬<
4503>、富士フイルムHD<4901>が買われた。
業種別では、石油・石炭製品、保険業、鉱業、パルプ・紙、非鉄金属が下落した一方、空運業、精密機器、サービス業の3セクターが上昇した。
ドル・インデックスは101.1台と今年1月の水準までドルは下落しており、ドルの弱さが目立つ。為替は朝方一時1ドル144円台に突入したが、いったん円買いドル売りは一服している。後場も為替を睨んだ神経質な展開となりそうだ。今晩の米労働統計局による基準改定値(速報値)公表に対する警戒感は強まっていることから、もう一段の円買いドル売りが入る余地はあろう。19日(月)のような後場崩れる相場展開を警戒したい。
<NH>
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