続落。前日に業績予想の上方修正を発表、上半期経常利益は860億円から2750億円に、通期では1400億円から3700億円に引き上げ。持分法適用会社ONEの収益拡大が主因。商船三井や川崎汽船の上方修正から想定線ではあるが、同社の場合、通期営業利益も660億円から1300億円に引き上げており、自社事業も上振れる形になっている。相対的な評価は高まる状況だが、本日は海運セクター下落にも押され、ポジティブ反応は限定的に。
クスリのアオキ<3549>:7630円(-720円)
大幅反落で下落率トップ。前日に21年5月期の決算を発表、営業利益は166億円で前期比1.6%増益、従来計画線での着地となったが、第3四半期累計の前年同期比19.8%増からは失速。また、22年5月期は163億円と減益見通しになっており、ネガティブな反応が強まっている。なお、年間配当金は前期が従来計画を0.5円上回る23円に、今期も前期比3円増配の26円を計画している。
東北銀行<8349>:1091円(+86円)
大幅反発。フィデアHDと経営統合の協議・検討を進めていくことで基本合意したと発表している。今後、統合準備委員会を設置して協議を行い、22年10月の統合を目指すとしている。同行が株式交換を通じてフィデアHDの傘下入り、完全子会社となるようだ。統合比率などは今後決定するが、再編プレミアムの付与を思惑視する動きが先行している。なお、フィデアHDも統合による経営基盤強化を期待して買い先行の展開。
アドバンテスト<6857>:9650円(-180円)
続落。大和証券では投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価は11000円としている。中期的な成長期待は依然として高いものの、現在の株価にはこうした期待感は概ね織り込まれていると指摘。また、足元で中国スマホメーカーの生産マインドが悪化しているリスクを考慮すると、株価上昇のカタリストが見出しにくいとしている。なお、本日はレーザーテックなども米系証券の格下げで大きく下落している。
セブンアイ<3382>:5158円(-59円)
続落。前日に22年2月期の業績見通しを公表している。営業利益は3800億円で前期比3.7%増益を予想、百貨店・専門店や国内外CVSの収益拡大を見込んでいる。ただ、市場予想は4400億円程度であり、回復ペースは想定以上に鈍いとの見方になっている。また、26年2月期までの新中期経営計画も発表している。数値目標として、EBITDAは前期の6268億円に対して1兆円以上を掲げている。
アドベンチャー<6030>:7780円(+370円)
大幅に反発。新型コロナウイルスのワクチン接種を証明する「ワクチンパスポート」について、加藤勝信官房長官が1日の記者会見で7月下旬から発行が始まるとの見通しを示し、買い手掛かりとされている。発行されれば、海外に渡航する旅客数の回復が見込めるとの期待から旅行関連銘柄の一角として物色されているようだ。同業の旅工房<6548>も4日ぶりに反発している。
ワークマン<7564>:7420円(-280円)
大幅に3日続落。6月の既存店売上高が前年同月比17.5%減になったと発表している。5月は同10.4%増で、4カ月ぶりのマイナス。客数は15.7%減(前月9.1%増)、客単価は2.2%減(同1.1%増)だった。全店ベースの売上高も12.8%減(同18.9%増)と減少した。盛夏物の空調ファン付ウエアや防暑小物などが動き始めたものの、特別定額給付金の支給や気温の上昇で大幅に伸長した前年の反動で落ち込んだ。
セレンディップ<7318>:1528円(+202円)
一時ストップ高。グループ企業のセレンディップ・フィナンシャルサービス(名古屋市)とともに、愛知銀行<8527>や大垣共立銀行<8361>などと業務提携契約を締結したと発表している。ものづくり企業を中心に事業承継支援で協業する。具体的には共同投資や資本参加、プロ経営者の派遣、企業価値向上に向けたコンサルティングのほか、再生型事業承継支援サービスなどを提供する。 <ST>
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