米国株式市場は下落。ダウ平均は422.16ドル安(-1.09%)の38461.51ドル、ナスダックは136.28ポイント安(-0.84%)の16170.36、S&P500は49.27ポイント安
(-0.95%)の5160.64で取引を終了した。3月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったため年内の利下げ期待が後退し、寄り付き後は下落。長期金利の大幅上昇が警戒され、終日軟調に推移した。終盤にかけ、10年債入札の弱い結果を受けて、金利が一段と上昇すると下げ幅を一段と拡大し終了。
米国株の大幅下落を受けて、東京株式市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は39000円割れ寸前まで下落する場面も見られたが、売り一巡後はじりじりと下げ幅を縮小。為替が1ドル152円80銭台で推移しており、円安を材料に一部輸出関連銘柄への買戻しなどが入ったもよう。ただ、政府・日本銀行による円買い介入への警戒感も高まっていることから積極的な押し目買いは入れにくく、前場の日経平均はマイナス圏での推移となった。
日経平均採用銘柄では、スクリーンHD<7735>が売り優勢となったほか、決算を材料に7&iHD<3382>、イオン<8267>が売られた。また、清水建設<1803>、大林組<
1802>、大成建設<1801>などゼネコンもさえない。日経平均採用以外の銘柄では、サイゼリヤ<7581>が決算発表時、国内価格据え置きを社長が発言したことで売り優勢となった。
一方、資源価格の上昇を受けて、INPEX<1605>、ENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>が買われたほか、金利上昇を受けて、りそなホールディングス<8308>、千葉銀行<8331>、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>、コンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>が上昇。また、電力需要拡大期待から関西電力<9503>、フジクラ<5803>が買われた。
セクター別では、不動産業、建設業、精密機器、陸運業、小売業などが下落した一方、鉱業、石油・石炭製品、電気・ガス業、銀行業、証券・商品先物取引業などが上昇した。
為替が1ドル153円台に入ったことで、政府・日銀による円買い介入への警戒が高まっていることから、株式市場は円安進行を素直に好材料視できない状況と言えよう。今のところ、政府関係者による口先介入に留まっており、為替市場は様子見といったところだが、時間外の米10年債利回りが4.5%台を維持していることから、日米金利差拡大の思惑から円安ドル高がまだ進む可能性はあろう。後場も為替を横目に見た神経質な展開となり、日経平均が切り返すのは難しいと考える。
<AK>
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