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2021/05/18 - ユアサ商(8074) の関連ニュース。 2021年3月期決算説明会田村博之氏(以下、田村):みなさま、おはようございます。ユアサ商事の田村でございます。本日はお忙しい中、ご参加を賜りまして誠にありがとうございます。さっそくですが、時間に限りがございますので、スライドを用いてご説明を始めます。本日、初めてご参加いただいている方もいらっしゃいます。はじめに、簡単に当社についてお話を申し上げたいと思います。はじめに:当社の歴史

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ユアサ商事、通期の経常利益は計画どおり着地 コロナからの回復を見込み今期は増収増益を予想

投稿:2021/05/18 18:00

2021年3月期決算説明会

田村博之氏(以下、田村):みなさま、おはようございます。ユアサ商事の田村でございます。本日はお忙しい中、ご参加を賜りまして誠にありがとうございます。さっそくですが、時間に限りがございますので、スライドを用いてご説明を始めます。

本日、初めてご参加いただいている方もいらっしゃいます。はじめに、簡単に当社についてお話を申し上げたいと思います。

はじめに:当社の歴史

当社の沿革です。ご覧のとおり、1666年の創業で、京都で木炭商を始め、今年で355年という会社です。それから、1919年にこの会社組織にさせていただきました。そこから今年で102年目を迎えている会社だとご理解いただければと思います。

当社は、よくユアサバッテリーとの関係を問われることが多いのですが、スライドの1915年、大正4年のところをご覧ください。「湯浅蓄電池製造所」とありますが、大阪堺市に設立されたもので、こちらが現在のGSユアサの前身であるユアサバッテリーです。

以前は資本提携しており、人事の交流もありましたが、現在はそれらはまったくないという状況です。この機会にご理解いただければと思います。

はじめに:当社のビジネスモデル

当社のビジネスモデルを整理したものです。ものづくり、住まいづくり、そして街づくりという観点で、当社が長年培ってきたノウハウを役に立てようということで展開している会社です。

はじめに:皆様との接点

当社の名前が目に触れる機会を整理させていただきました。現在、お二人の女子プロゴルファーと契約を結んでいます。蛭田みな美プロは所属契約で、今年よくテレビにも出ている田辺ひかりプロはスポンサー契約ということで、帽子あるいはウェアに名前が出てきます。

また、みなさまも家電量販店に足を運ばれることがあると思うのですが、当社のプライベートブランド「ユアサプライムス」で家電を販売しています。見かけた際には、一度お試しいただきたいと思っています。以上、簡単ですがユアサ商事についてお話ししました。

2021年3月期 決算の概要

2021年3月期の決算の概要、それから2022年3月期の業績の予想、そして現在走っている中期経営計画「Growing Together 2023」の進捗状況についてご説明します。

まずは、2021年3月期の決算の概要です。ご覧のとおり、残念ながら減収減益で、2期連続で減収減益となっています。ただし、開示の数字で比較すると、残念ながら売上高は達成できませんでしたが、経常利益、当期純利益に関しては開示した数字はなんとかクリアしています。

2021年3月期の配当についてお話しします。第2四半期末での配当は、すでに実行済みの30円でした。この期末配当は70円とさせていただき、通期で100円の配当とします。

セグメント別 売上高

セグメント別について、少しだけお話しします。今回の当社の減収の源といいますか、一番大きな影響を受けたのが、産業機器、ならびに工業機械という、ものづくりのマーケットでお世話になっているセグメントです。こちらの落ち込みが一番大きかったというところです。

その他のセグメントですが、リフォームのビジネスにおいては、ご自宅に入れないという影響が出たものの、逆に換気の面で空調が好調でした。その他、建築にまつわるセグメントは工事の遅れが影響しました。

今期の見通しについては、後ほどお話しします。

連結貸借対照表

貸借対照表です。ご覧のとおり、資産合計は4億円増えていますが、売上高の減というところで売上債権が83億円減り、代わりに株価の上昇によって退職給付に係る資産と投資有価証券の2項目が増え、相殺されて4億円増になっています。自己資本比率は3.7パーセント改善して、34パーセントから37.7パーセントとなりました。

連結キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローです。営業活動によるキャッシュ・フローは、59億円のキャッシュ・インでした。投資活動によるキャッシュ・フローは、M&Aや子会社の株式取得を実行したことで35億円のキャッシュ・アウトでした。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金と長期借入金の返済に充てたため37億円のキャッシュ・アウトとなりました。

それらの結果、現金が13億円減り、期末の現金及び現金同等物の残高は419億円となりました。以上が、2021年3月期の決算の概要です。

2022年3月期 業績予想

2022年3月期の業績予想です。前・後半で分かれて記載されていますが、通期のお話をさせていただくと、売上高は4,920億円、経常利益は125億円、純利益は82億円という目標を立てています。なお、今期より新しい収益基準での開示となっているため、新しい基準では4,710億円となります。

この4,920億円という数字は、2020年3月期と同じ水準です。新型コロナウイルス感染症の拡大が始まったのが2020年2月くらいですが、2020年3月期の決算と同じ水準に戻るだろうと考えています。

セグメント別 売上高

その根拠についてです。先ほど「工業系で大変落ち込みました」とお伝えしましたが、工業系で産業機器と工業機械の売上を足すと1,924億円となり、そのレベルに加えて、M&Aを実行した中川金属グループの業績見通しを足した数字が、2022年3月期のところに表示されています。

このような中ではありますが、ものづくりの業界が2020年3月期の状態に戻るであろうと考えており、トータルでは、売上高は4,920億円と想定しています。

ユアサビジョン360 ・ Growing Together 2023の定量計画

中期経営計画の進捗状況です。「ユアサビジョン360」というビジョンの下、3ステージに分けて中期経営計画を遂行しており、現在は第2ステージに差し掛かっています。内容は、このスライドをご覧いただければと思います。

成長戦略の推進に向けて① 海外事業

成長戦略ならびに新事業に対しての戦略と進捗をお話しします。まずは、成長戦略の1つ目です。海外戦略ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で国内も非常に大きな痛手を被りましたが、海外はロックダウン等々の影響で営業活動ができなくなり、期末に向かって改善されてはきましたが、非常に大きな影響を受けました。

定量的にはスライドの右下に記載のような状況になっていることも事実です。状況が変わったコロナ禍において、今までの海外戦略をゼロベースで見直して取り組んでいきたいと思っています。

当面は、北米、南アジア、東アジアに経営資源を投下していきたいと考えています。その中でもタイです。縦組織での出先ではなく、いわゆる総合力が発揮できるような、ユアサ商事グループとしての出先を作り上げたいと思います。後ほど、当社が得意とする展示会のお話が出てきますが、タイにおいても同じような展示会を2025年に開催したいという目標を立てています。

成長戦略の推進に向けて② ロボ(AI)&IoT

ロボ(AI)&IoTです。中央の写真をご覧ください。物流倉庫、あるいは工場で自動化に貢献しています。これからも引き続き提案していきます。

同時に、サービスロボットも手掛けています。左側の写真はリニア中央新幹線関連で新しくできた山手線の高輪ゲートウェイ駅ですが、そちらで当社のプライベート商品が実証実験中です。そちらの動画をご覧ください。

ぜひみなさまも、高輪ゲートウェイ駅に立ち寄る機会があれば、ユアサ商事のロボットがどこにあるのか、気にして目を追いかけていただければと思います。

AI活用に向けたconnectome.design社との取組みについて

AIについてです。昨年5月、connectome design社というベンチャー企業と資本提携し、以後、当社のネットワークを通じて展開して、現在では15のプロジェクトが動いています。

その1つが、AIギルドです。1社では投資額が大きくてなかなか導入できないけれども、何社かが集まって、組合を作って新しいAIシステムを導入しようという試みです。

もう少しお話ししたいところではありますが、残念ながら守秘義務の関係でお伝えできません。今、動いているところですので、みなさまにお話ができるような時があれば公表させていただきたいと思います。

スライドに、当社のネットワークが「仕入先で6,000社」「販売先で20,000社」と記載していますが、「metabase」というプラットフォームを策定しており、当社のお付き合いのあるネットワークで、自社でなかなか取り組みにくいというお客さまにプラットフォームを提供していきたいと考えているところです。

成長戦略の推進に向けて③ 環境・エネルギーソリューション事業

成長戦略の3つ目が、環境・エネルギーソリューション事業です。しばらく前から展開しており、かなりのノウハウ、そしてビジネスエリアが広がっています。現在は、すでにスライド右下のような定量に達しているところです。

みなさまもご存知のように、再生可能エネルギーを活用した分散型エネルギーの重要性がうたわれています。当社は、今までのノウハウとして、例えば環境ソリューションのノウハウを強みにした太陽光と蓄電池、そして電気自動車に溜めている電気をスマートハウスで使うといったパッケージ提案も展開しているところです。

今後も、再生可能エネルギーの効率利用を促進して、分散型エネルギー社会の実現に貢献していきたいと考えています。

成長戦略の推進に向けて④ 新流通事業

新流通事業です。新型コロナウイルス感染症の影響で、対面営業ができる割合が低くなりました。

当社では、従来からBtoBで「Growing Navi」を展開してきました。現在、当社の販売先から「なかなか自社ではECサイトが立ち上げられない」という声があったり、また、当社の販売先でもユーザーに訪問できない状況に陥ったりしているため、そのお役に立つべく、BtoBのサイトである「Growing Navi」を、ユーザーまで使っていただける「BtoBtoU」のサイトに変更し、4月より実用化を始めました。今後もこちらに力を入れていきたいと思っています。

成長戦略の推進に向けて⑤ レジリエンス&セキュリティ事業

レジリエンス&セキュリティ事業です。長らく展開していますが、当初の目標は240億円でした。しかし、その2023年の計画をキャッチアップしたということで、今回300億円に上方修正しています。

みなさまの記憶にも新しいと思いますが、スライドの写真にあるようなブロック塀が倒れて、悲惨な事故が起きました。全国には、危険なブロック塀がたくさんあります。

当社のオリジナル商品として「八千塀®」と名前を付けているフェンスがあります。ブロック塀の支柱と基礎はそのまま使わせていただき、ブロック部分をアルミのフェンスに替えるというものです。

結果として、安くて工期が短く、安全性が高まるという独自の商品「八千塀®」を開発して展開しているところです。

成長戦略の推進に向けて⑥ 農業/介護・医療

農業と介護・医療です。さきほどお伝えしたとおり、現在は第2ステージを走っています。第1ステージの時に、チャレンジエリアということでこの2つを設定し、できれば第2ステージで成長戦略に組み込みたいという思いで展開を進めてきました。

その2つを、予定どおり第2ステージで成長戦略に組み込んでいます。農業のトピックスですが、農業分野になかなか販路がないメーカーと協働して、紫外線でイチゴの免疫機能を活性化する蛍光灯を提案して、現在成果が出てきているところです。

次に、介護・医療についてです。この1年から2年のうちにM&Aを行った企業の1つに、富士クオリティハウスというコンテナハウス製造メーカーがあります。コンテナハウスを利用した「感染低減ハウス」という、感染を低減するシステムを組み入れたものがあり、今回のコロナ禍に貢献していこうということで提案し、すでに多くを納入しているところです。

成長戦略の推進に向けて⑦ 食品/シェアリング

先ほどお話しした農業、介護・医療と同じように、第2ステージではチャレンジして、第3ステージで成長戦略に組み込んでいきたい2項目を挙げています。

1つは食品ですが、こちらは以前から取り組んできました。食品自身を販売していこうというものではありません。現在「食の安全」が非常に大きなテーマになっていますが、食品を作る工場をスマート工場にして、安全で、なおかつ生産効率のよい工場を作ろうというものです。

例えば、自動車業界や半導体業界など、異なる業界で培ってきた当社のノウハウを食品工場に展開していこうという考え方です。最近「HACCP(ハサップ)」という考え方で、「中小の食品工場も含めて、もう少し安全性を確保しなさい」という動きが出てきているため、それに貢献していきたいということです。

もう一方のシェアリングビジネスです。こちらは「当社の全事業領域の中の商品に、シェアリングビジネスが展開できるものはないか」というテーマですが、まずは農業機械のシェアリングを始めました。動画がありますので、ご覧ください。

ご覧のように、稲刈り用の農機、コンバインを千葉県でオペレーター付きで貸し出しています。

北海道から沖縄まで、北から南で収穫時期が微妙に異なるわけですが、収穫時期が違うことに勝機を見出し、シェアリングを立ち上げたところです。今後、コンバインだけではなく田植え機など、農機でも他の種類の機械も導入していきたいと思っています。

その次に、当社のコアビジネスの中で、同じようなシェアリングビジネスに展開できないかというところへ足を踏み入れていきたいと考えています。

コア事業強化に向けて:機能強化

昨年4月以降にM&Aを実行した企業です。1つは、建設機械のメンテナンス能力に非常に長けている企業グループの買収を実行しました。丸建商事という会社ですが、このグループに参入いただいた結果、当社のメンテナンス、レンタル機能も強化できたと考えています。

もう一方が、いわゆる工具屋という分類に入る会社ですが、中川金属と永井産業は鉄を削る刃物が非常に強い会社です。当社セグメントでは産業機器にあたりますが、スライドの地図のとおり全国展開しています。こちらは、縁あって当社グループに入っていただきました。

工具中心の商売をしていますが、当然、お客さまは工作機械も物流機器も制御機器もお使いになるということで、当社の商品を投入してシナジー効果を上げていきたいと思っています。

もう1つは、当社のグループ内再編です。ユアサテクノは工作機械を中心に、バランスシートに資産として載るようなものを売っています。ユアサプロマテックは、組み込みの部品や消耗材など、お客さまのコストに載るようなところを扱っています。その2つを統合して、ユアサネオテックという会社にしました。約400億円規模の会社になりました。

これで、ものづくりに対して広範囲のご提案、またサービス、機能のご提供ができるようになると考えています。M&Aを実行したそれぞれの事業規模もお示ししていますので、ご覧いただければと思っています。

コア事業強化に向けて:総合力発揮

当社は「つなぐ 複合専門商社」を目指しています。「つなぐ」というのは、いろいろなメーカー、いろいろな人、いろいろな情報をつないで、新しい存在価値、市場価値を見出していこうという考え方ですが、代表例を記載しています。

スライドの左上の「エレファンター」ですが、これはゾウで、ゾウの鼻の部分を変えると、新型コロナウイルス感染予防の除菌水を噴霧できたり、また床を消毒できます。さらに上の部分を取ると、先ほどご覧いただいた高輪ゲートウェイ駅で使われる搬送用になるという商品です。これは当社のプライベート商品で、いろいろなメーカーのご協力を得ています。

それから、スライド右上が先ほどお話しした感染低減ハウスです。また、ここ数年は水害が発生していますが、スライド左下のものは「ボラード」という車止めで、こちらにセンサーを取り付けて、水位が上がってくると子機を通じて遠隔地へ「水位が上がってきた」とお知らせして水害を極小に抑えるといったものです。メーカーのご協力を得て、当社がつないでシステム化しています。

この子機のないものは、すでに数ヶ所の自治体で採用いただいており、「遠隔で対応できないか」ということもあって、今回バージョンアップしています。

最後に、スライド右下が「ITENE」です。「ITENE」は「おうちにいてね」という意味です。マンションをはじめ、集合住宅では、工事や点検をする時の日程を調整するのに紙で行っていたりして、なかなか大変です。

また、対面で相談できないということもあり、当社でPCならびにスマートフォンで日程管理できるものを開発、販売しています。すでに大手ゼネコンで採用いただいています。

グランドフェア2021について

当社の最大のプロモーションである展示会についてお話しします。将来の展示会ということで、昨年、市場にご提案した展示会の動画がありますので、ご覧ください。

昨年11月に、幕張メッセの9番ホールをお借りして展示会を行いました。こちらが全容です。テーマゾーンがあり、「将来、こうなりますよ」といった、当社が考える将来に対する新しい技術、考え方をリアルで展示しています。

ご覧のように、AIのブースでは、ゴルフの骨格をAIで見ようという試みです。また、建築現場にAIを導入できないかといったことや、自動運転のデモンストレーションも行いました。それから、流行りのドローンを屋外ではなく屋内で使えないかであったり、ワイヤレス給電ゾーンなどもありました。あるいは、食品工場の自動化を再現したりするなど、将来的にこのような世の中になっていくであろうというご提案をさせていただきました。

システムの構築網は、実はいろいろなメーカーのご協力を得て、当社がコーディネートさせていただきました。

先ほど「エレファンター」が噴霧している映像です。車止めの「ボラード」ですが、水が入ってこないような水止め機器、止水フェンスも販売しています。また、建築の骨格に使う鉄骨の網掛けができるロボットや、農業用ロボットもあります。

さらに、先ほどお話ししたとおり農業にもかなり展開しており、そのような展示品を並べています。当然、感染予防についても展示しており、富士クオリティハウスの「感染低減ハウス」も展示しています。また、ダイキン工業の「ベンティエール」という熱交換器も好評を得ました。

「ITENE」は、当社の女子社員が開発しました。また、宅配ボックスもいろいろなメーカーとお付き合いをさせてもらっています。一方、既存メーカーの商品はVRで展示しています。

映像でご覧いただいたのは「YUASA Growingフェア」ですが、もともと当社の展示会は「グランドフェア」というものを展開しています。先ほどの「YUASA Growingフェア」でいただいた意見を取り入れて、スライドに記載の日程で今年も展示会を展開したいと思っています。詳細が決まり次第、ホームページに掲載しますので、ご覧いただければと思います。

DXへの取組み

DX(デジタルトランスフォーメーション)です。当社は355年という歴史ある会社ですが、データ化して、データ装備型の会社で、先ほど来お伝えしている「つなぐ」という行為をデータをもとに進め、「モノ売りからコト売りへ」という思いで、私を含めて経営陣が先頭に立って展開しているところです。

サステナビリティへの取り組み

サステナビリティに関しても、整理しています。先ほどもお伝えしましたが、これまでもビジネスとして展開してきており、現在もご提案しています。スライドに記載していますが、「ユアサ商事グループでどうするのか」というプログラムを構築中です。できるだけ早い時点で、みなさまにお話ししたいと思っています。

コーポレートガバナンスの強化

ガバナンスについては、2点ご報告します。1つは政策保有株式についてですが、昨年4月以降、14銘柄、60万株を超える株式を売却しました。これからも推進していきたいと思います。

もう1つは、6月24日の株主総会で決議いただく予定ですが、現在、パラマウントベッドの代表取締役会長をされている木村恭介氏に社外取締役に加わっていただく予定です。常勤取締役5名、独立取締役3名で、独立社外取締役の割合が37.5パーセントに向上させようということで、株主総会で決議を図ろうと考えています。

成長に向けた投資枠(まとめ)

4月以降に投資した内容を記載しています。中期経営計画では、170億円の計画に対して1年目が57億円のため、113億円を残しています。投資効果を慎重に検討しながら積極的に投資していく所存です。

Growing Together 2023の定量計画&KPI

KPIです。ROEは11.4パーセント、株主還元率は33パーセント以上、ダイバーシティの観点から、女性の採用率等々も整理しています。後ほどご高覧いただければと思います。

資本政策(株主還元方針)

最後に、株主還元方針です。2023年で33パーセント以上を目標として、2022年3月期は、第2四半期で49円、期末で74円、トータルで123円の配当を予定しています。これで配当性向が33.1パーセントとなります。

非常に足早で簡単なご報告になりましたが、以上で私のご報告およびご説明を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。

質疑応答:2021年3月期の工業機械部門の受注状況について

質問1:2021年3月期の工業機械部門の受注状況について教えてください。

田村:受注についてですが、前年比で国内は27パーセント減、海外は42パーセント減でした。その結果、3月末の受注残は国内で22パーセント減、海外で28パーセント減という結果です。

今ほど、通期の業績についてお話ししましたが、今年に入ってずいぶん改善しています。4月の結果が手元に届いていますが、4月単月で見ると、前年同月比で国内が162パーセント、海外が280パーセントということで、トータルして前年同月比で180パーセントを超える回復です。

ご存知のように、国内は5Gを中心として半導体業界は完全に回復し、「物が足りない」という状況に陥っています。また、製造業のみなさまが設備に対して長らく慎重な姿勢を継続してきましたが、補助金が出てきたことも関係して、ようやく設備への意欲が出てきたと考えています。

海外については報道のとおり、中国、アメリカにおいてはすでに回復しており、ヨーロッパ、EUでも回復の足音が聞こえてきたと感じています。当社が中心としている南アジア、一般的には東南アジアですが、これから回復してくると考えています。

受注ベースでお話ししましたが、売上ベースでは、2020年3月期は前半が好調で、後半が苦戦しました。今期は逆に、前半は受注が回復しますが、売上が回復するのは後半になってくるだろうと思っています。

したがって、2020年3月期の前・後半逆のパターンで、レベル的には通期で戻ってくるであろうと考えているところです。

質疑応答:コロナ長期化が業績に与える影響について

質問2:新型コロナウイルス感染症の長期化が業績に与える影響について教えてください。

田村:「今後、どうなのか?」というご質問だろうと思いますが、昨年に当社がどのような影響を受けたのかを簡単にお話しします。

工業系は、訪問できない状況になりました。ものづくりをしている現場からは「来てもらったら困る」ということで、営業活動が遮断されました。加えて、お客さまの稼働率もどんどん下がって、非常に苦しい状況になりました。

先ほど少し触れましたが、住宅関係では、当社の1つの柱であるリフォームビジネスで、お客さまのご自宅に足を踏み入れるところができなくなりました。それから、建築現場は昨年4月くらいはまだ動いていたものの、さすがに5月以降は止まってしまいました。そして、オリンピックが延期になったことも多少影響しています。

今後ですが、工業系は海外市場を中心に動き出しています。先ほどお伝えしたとおり稼働率も上がり、設備への意欲も回復途上ではありますが、回復してきています。新型コロナウイルス感染症が、再度ひどい段階に陥ることがなかりせば、という条件はありますが、間違いなくこのまま推移していくだろうと考えています。

住宅については、先ほどリフォームの件でお話ししましたが、逆に今、在宅勤務の関係でリフォーム需要が非常に高くなっています。よって、昨年4月以降に落ち込んだ要因だったリフォームは、今やそういう要因にはならず、多少長引いても今後に影響は出てこないだろうと思っています。

一番気になるのは、やはり建築関係です。予定どおり、政府の公共工事が実行されるのか、あるいは民間においても予定どおりのスケジュールでこなしていけるのか、地方も含めて、今後の建築スケジュールがどうなるのかについて、もう少し見ていかなければいけないとは思っています。

ただし、昨年とは異なり、ワクチン接種の効果も含め、トンネルの先が見えないという状況ではないと判断しています。

配信元: ログミーファイナンス

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