東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が1250を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが上昇し、その他製品、不動産、非鉄金属、医薬品、機械などの上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、TDK<6762>が堅調だった半面、KDDI<9433>、ディスコ<6146>、キーエンス<6861>、良品計画<7453>、SMC<6273>が軟化した。
前週末の米国市場では、8月の雇用統計が市場予想を大幅に下回り、主要株価指数は下落したものの、国内政局の先行きへの思惑から買いが優勢となった。また、次期政権による圧力から日銀の利上げが後連れするとの思惑により円相場が一時1ドル=148円台半ばへと、円安に振れたことも投資家心理を上向かせた。輸出関連株に投資資金がシフトしたほか、商品投資顧問業者(CTA)などの短期筋の資金も流入。また、次期総裁候補として浮上している閣僚に関連する銘柄などにも個人主体の値幅取り狙いの資金がシフトする場面もみられた。
次期政権での政策期待はあるものの、短期的な過熱感は否めない、また、今後は新たな政権によるどのような経済政策が進められるかなど具体的なことはこれから分かってくるだけに、次第にこう着感が強まってくることになりそうだ。また、米国では9月の利下げ期待が高まる状況であるが、織り込み済みとの見方が強まってくるようだと、経済指標の発表を受けた株価反応も限られてくる可能性はある。積極的な売買は手控えられてくる可能性もあるなかでは、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
<CS>
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