東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1300を超え、全体の8割を占めた。セクター別では、空運、陸運、水産農林の3業種が上昇。一方、電気機器、証券商品先物、保険、機械など30業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、バンナムHD<7832>、エーザイ<4523>、ニチレイ<2871>、味の素<2802>がしっかりだった半面、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>が軟調だった。
前日の米国市場は、テスラやアルファベットの決算が嫌気され、他のハイテク株などにも売りが広がった。弱い経済指標が景気減速懸念につながる格好だった。このハイテク主導の米株安に加えて、「日銀は来週の金融政策決定会合で利上げを検討」などと米メディアが報じたことから、為替市場では円相場が1ドル=152円台に円高が進んだ。
米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ観測がくすぶるなか、日米金利差縮小による持ち高調整の動きが強まったようだ。決算発表が本格化するなか、積極的な売買が手控えられるなか、断続的なインデックス売りによって下げが加速した。
日経平均は終値ベースでの最高値(11日の42224.02円)からの下落率は10%に達し、調整局面に入ったと見る向きが増えている。また、本格化する日米の企業決算や中央銀行の政策修正判断を巡り、日増しに不透明感が強まってきており、売られ過ぎ感はあるものの押し目拾いを慎重にさせそうだ。まずは来週の日米金融政策決定会合の結果を見極める必要があり、それまでは値動きの荒い展開が続きそうだ。
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