■株式見通し:メガバンクなどへの買い戻しの動きや半導体株への物色を想定
■バンナムHD、23/3下方修正 営業利益 1120億円←1280億円
■前場の注目材料:三菱ケミG、日米英でリチウム電池用電解液を増産、電動車拡大見据え
■メガバンクなどへの買い戻しの動きや半導体株への物色を想定
17日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが371ドル高だった。預金流出が懸念され投資不適格級に格下げされたファースト・リパブリック銀行の行方を警戒した金融不安から売りが先行した。欧州中央銀行(ECB)が計画通り大幅利上げを決定すると、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測も再燃し、金融セクターのさらなる混乱につながるとの警戒感が強まった。その後、複数の銀行がファースト・リパブリック銀行への支援を協議していると報じられると、安心感から買戻しが加速。金融混乱への懸念が和らぎ、上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比275円高の27015円。円相場は1ドル133円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は75日、200日線が位置する27000円を上回って終えており、日経平均においても同線が位置する水準へのギャップスタートになりそうだ。金融システム不安は拭えていないものの、ファースト・リパブリック銀行への支援を受けて不安が和らいだことから、メガバンクなどへの買い戻しの動きが強まりそうである。また、米国では半導体株の上昇が目立っていることから、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する展開が見込まれる。
ただし、75日、200日線での戻りの鈍さが意識されてくるようだと、次第に戻り待ちの売り圧力が強まりやすい。週末要因もあって積極的な売買は手控えられやすいほか、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることも神経質にさせそうである。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるため、まずは75日、200日線突破後の底堅さを見極めることになりそうだ。
物色としてはメガバンクのリバウンド狙いのほか、為替市場の落ち着きにより輸出関連へもリバウンドを狙った動きが見込まれる。また、半導体株の動向も注目されやすく、個人主体の商いが活発なレーザーテック<6920>辺りの動向が注目されそうだ。そのほか、中小型株についても、短期的な値幅取り狙いが中心となろうが、物色が強まりそうだ。決算ではサンリオ<8136>、MacbeeP<7095>、NATTY<7674>などが注目される。
■バンナムHD、23/3下方修正 営業利益 1120億円←1280億円
バンナムHD<7832>は2023年3月期業績予想の修正を発表。売上高は9400億円から9500円に引き上げたが、営業利益を1280億円から1120億円に下方修正した。各事業ともに好調に推移しているが、競争が激化する市場環境等を踏まえ、デジタル事業においては仕掛品を中心に年間で120億円強の評価損失を計上。トイホビー事業においては在庫の処分損失約50億円、アミューズメント事業においても景品等の処分損失を第4四半期に計上することとした。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(32246.55、+371.98)
・ナスダック総合指数は上昇(11717.28、+283.23)
・シカゴ日経先物は上昇(27015、大阪比+275)
・1ドル=133.50-60円
・SOX指数は上昇(3098.07、+120.68)
・VIX指数は低下(22.99、-3.15)
・米原油先物は上昇(68.35、+0.74)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・三菱ケミG<4188>日米英でリチウム電池用電解液を増産、電動車拡大見据え
・牧野フライス<6135>インドに治具新工場、生産能力2倍に
・三井物産<8031>ヘルスケアデータでアジア深耕、来年小型デバイス投入
・JR西<9021>大阪駅地下新駅あす開業、顔認証改札など公開
・双日<2768>ロイヤルHDとカフェ運営会社設立、「コスタコーヒー」を国内展開
・ホンダ<7267>ガソリン車を電池交換式EVに、改造サービス開発へ
・ミツバ<7280>新中計、電動化に重点、27年度売上高3300億円超へ
・愛知製鋼<5482>ステンレス鋼材4割増産、26年度めど年9万トン
・スズキ<7269>自動配送ロボ開発でロンビーと契約
・ユアサ商事<8074>自動で資材数量管理、AI画像認識システム開発
・富士フイルム<4901>CRO事業を来月開始、前臨床試験など支援
・日鉄物産<9810>メキシコに電磁鋼板の新拠点、25年稼働
☆前場のイベントスケジュール
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