■WT小麦 <1695> 169.5円 (+29.3円、+20.9%)
WisdomTree 小麦上場投資信託 <1695> [東証E]が4連騰、世界的に穀物相場が高騰した2011年以来の高値圏に浮上した。ウクライナ情勢が一段と深刻化するなか、紛争当事国のロシア、ウクライナともに小麦など穀物の主要輸出国であることから、供給網の混乱により輸出が停滞し需給逼迫を招くとの懸念が強まっている。WT小麦をはじめ、WisdomTree 穀物上場投資信託 <1688> [東証E]も同じく11年ぶり高値をつけた。
■アルチザ <6778> 1,328円 (+186円、+16.3%)
アルチザネットワークス <6778> [東証2]が急反騰。3日の取引終了後に22年7月期の連結業績予想について、会計基準に変更に伴い前期との比較はないものの、営業利益を9億円から14億円へ、純利益を8億400万円から9億4400万円へ上方修正したことが好感された。売上高は45億円の従来見通しを据え置いたものの、採算面で寄与度の高いモバイルネットワークソリューションの国内向け販売でソフトウェア製品の占める割合が上昇し、売上総利益が増加することが寄与する。なお、第2四半期累計(21年8月-22年1月)決算は、売上高26億4600万円、営業利益12億6500万円、純利益8億2800万円だった。
■アサカ理研 <5724> 1,496円 (+206円、+16.0%)
アサカ理研 <5724> [JQ]が急反騰。日経平均が急落するなか逆行高と気を吐いた。電子デバイスなどから独自技術により貴金属を回収・精錬する事業を行う。ここ商品市況の高騰で世界的なインフレ警戒感が加速するなか同社の収益機会が高まるとの思惑がある。同社株は2014年11月に8営業日連続のストップ高を交え、わずか13営業日で株価を約18倍化させるという驚異的な大暴騰を演じた実績があり、波乱相場で思惑を呼びやすい面もある。信用買い残の整理が進捗していることもプラスに働いた。
■技研HD <1443> 233円 (+21円、+9.9%)
技研ホールディングス <1443> [東証2]が続急伸。ウクライナ南部にある欧州最大級のザポロジエ原子力発電所において、ロシア軍の攻撃により火災が発生したことが複数のメディアによって報じられた。これを受け、技研HDをはじめアゼアス <3161> [東証2]など放射能対策関連に位置づけられる銘柄群の一角に思惑的な買いが入ったようだ。関連テーマとして電磁波シールド関連への関心も高まっており、阿波製紙 <3896> にも物色が向かった。
■第一商品 <8746> 187円 (+15円、+8.7%)
第一商品 <8746> [JQ]が3連騰。そのほか、岡藤日産証券ホールディングス <8705> など金取引に関連した銘柄が、全般相場が下落するなか逆行高となった。ロシア軍によるウクライナ侵攻が激しさを増すなか、投資家のリスク回避の資金が安全資産とされる金に向かっていることから買われたようだ。ウクライナ情勢の緊迫化以降、ニューヨーク商品取引所で取引の中心である4月物は1トロイオンス1900ドル台の高値圏で推移しており、3日には前日2日比13.6ドル高の1935.90ドルに上伸した。
■ギフティ <4449> 976円 (+77円、+8.6%)
東証1部の上昇率2位。ギフティ <4449> が急反発。SBI証券が3日付で、投資判断を「売り」から「買い」とし、目標株価を2400円から2700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。前回レポートから株価が下落したことに加えて、主力の「giftee for Business」が好調なことを評価。また、ガイダンスにGoTo特需を織り込まないことでコロナ禍に起因するダウンサイドリスクが一定程度軽減されたことや、利益率を高めやすい収益構造などを考慮したとしている。
■三菱重 <7011> 3,648円 (+160円、+4.6%)
東証1部の上昇率7位。三菱重工業 <7011> が大幅高で3日ぶりに反発し昨年来高値を更新した。SMBC日興証券が3日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を3900円から5600円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、収益源であるAS(アフターサービス)について、特にGTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)事業での成長が続いていると評価。23年3月期は底堅いASが利益を下支えすることに加え、IGCC(石炭ガス化複合発電)事業における追加費用の減少で250億円程度の増益要因が見込まれるという。また、民間航空機事業でB787の出荷機数の回復、民間エンジンについては北米を中心とした国内線を主体に市況回復基調が続き、航空関連事業全体で同200億円程度の増益を見込むとしている。
■リコー <7752> 1,019円 (+39円、+4.0%)
リコー <7752> が大幅続伸。3日に開催された会社説明会で、デジタルサービスの売上比率を26年3月期に60%超(22年3月期見込み39%)に引き上げる目標を示したことが好材料視された。デジタル人材の育成・獲得を進めるほか、180のシステムのクラウド移行を含む約7割の基幹システムの刷新、リコー式ジョブ型人事制度導入による社員の自律化の促進などを図るという。
■小松マテーレ <3580> 1,353円 (+47円、+3.6%)
小松マテーレ <3580> が大幅反発。3日の取引終了後、昨年10月29日に発表した215万株(発行済み株数の5.1%)を上限とする自社株買いについて、取得価額の上限を25億円から30億円に引き上げたことが好材料視された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしており、取得期間は6月30日までを据え置いている。なお、この自社株買いに基づき3月2日までに116万1200株を13億9585万6900円で取得している。
■郵船 <9101> 11,900円 (+170円、+1.5%)
日本郵船 <9101> が7日続伸。そのほか、商船三井 <9104> など海運株は売り買い交錯も強調展開が続いた。郵船は連日の昨年来高値更新となった。ロシアのウクライナ侵攻でコモディティ価格の騰勢に拍車がかかっており、グローバル物流を担う海運市況の上昇にもつながるとの見方が投資資金を呼び込んだ。配当利回りが際立って高く、3月期末を前にインカムゲインを狙った買いも株高を後押しした。一部ではAIアルゴリズム取引による買いも影響しているとの見方も出ている。
■松田産業 <7456> 2,548円 (+35円、+1.4%)
松田産業 <7456> が反発。電子デバイスのスクラップから貴金属を回収する貴金属リサイクルビジネスを主要業務としており、ここ金市況をはじめ非鉄市況の上昇が顕著となっていることで、同社の収益機会の拡大につながるとの思惑が買いを誘った。業績はここ数期にわたって絶好調といってよく、営業利益は20年3月期の26%増益に続き、21年3月期は29%増益、更に22年3月期は52%増益の122億円を予想するなど急拡大が続く見通し。PER7倍台と指標面でも割安感が強く、水準訂正高を見込んだ投資資金の流入を誘った。
■JMS <7702> 611円 (+7円、+1.2%)
ジェイ・エム・エス <7702> が3日ぶりに反発。3日の取引終了後、ワクチン接種用シリンジの生産能力を増強し、増産体制を整備すると発表したことが好感された。新型コロナワクチン接種用として製品供給するシリンジにおいて、小児用も含めて接種需要が拡大していることに加えて、アフターコロナの定期接種による安定供給を見据えて増産体制を整備するもので、今後、生産能力を年間約3000万本まで増強するとしている。
■ハイデ日高 <7611> 1,787円 (+19円、+1.1%)
ハイデイ日高 <7611> が3日ぶりに反発。3日の取引終了後に発表した2月度の売上高速報で、既存店売上高は前年同月比10.2%増となり、3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客単価は横ばいだったものの、客数が同10.2%増となったことが牽引した。なお、全店売上高は同12.3%増だった。
※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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