日経平均は反落、利確売り優勢も50000円台は維持
27日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は337.47ドル高の47544.59ドル、ナスダック総合指数は432.59ポイント高の23637.46で取引を終えた。トランプ大統領やベッセント財務長官の発言を受け、対中通商合意への期待が広がった。加えて、人工知能(AI)関連銘柄を中心としたハイテク株が買われたほか、翌日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測も支援材料となった。終盤にかけて買いが強まり、主要指数はいずれも過去最高値を更新して取引を終えた。
米株式市場の動向を横目に、28日の日経平均は155.17円安の50357.15円と反落して取引を開始した。序盤は半導体やハイテク関連の一角に買いが入り下げ幅を縮小する場面もあったが、為替が円高方向に振れたことや、利益確定売りが優勢となったことから上値は限定的だった。前日までの上昇に伴う戻り待ちの売りも重しとなり、午前中は方向感に乏しい展開が続いた。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>、東京エレクトロン<8035>、中外製薬<4519>、信越化学工業<4063>、住友電気工業<5802>、イオン<8267>、ディー・エヌ・エー<2432>、塩野義製薬<4507>、古河電気工業<5801>、テルモ<4543>、東京ガス<9531>、ディスコ<6146>、オリンパス<7733>、ルネサスエレクトロニクス<6723>などの銘柄が上昇。
一方、ファーストリテイリング<9983>、ニデック<6594>、リクルートホールディングス<6098>、キヤノン<7751>、ファナック<6954>、ベイカレント<6532>、日東電工<6988>、良品計画<7453>、HOYA<7741>、京セラ<6971>、任天堂<7974>、安川電機<
6506>、セイコーエプソン<6724>、レーザーテック<6920>などの銘柄が下落。
業種別では、電気・ガス業、海運業、情報・通信業、銀行業、証券・商品先物が上昇。一方で、繊維製品、倉庫・運輸関連、金属製品、ガラス土石製品、サービス業などが下落した。
後場の日経平均株価は、米国市場の堅調地合いが引き続き下支えとなる一方、為替動向やFOMCの結果を見極めたいとのムードが重しとなり、もみ合い推移が想定される。決算発表シーズンを迎え、個別株物色が活発化する一方で、インデックス全体としては方向感を欠く展開となりそうだ。特に午後は、米長期金利の動向やドル円相場が投資家心理を左右する要因として意識されよう。
<AK>
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